画像=TeslaのFSDが市街地を走行するイメージのAI生成画像(Reve AI)

自動車メーカーが、運転支援機能を月額課金で提供する動きを強めている。車両販売後もソフトウェアを通じて継続的に収益を得る狙いで、各社は部分自動運転機能のサブスクリプション展開を広げている。

電気自動車メディアのInsideEVsが9日(現地時間)に報じたところ、各社が収益化の軸としているのは、運転支援や部分自動運転機能の有料化だ。TeslaはFSDのサブスクリプションを月99ドル(約1万4850円)で提供している。

Rivianは最近、月49.99ドル(約7500円)の料金プランを導入した。GMの「Super Cruise」は無料体験後、月20〜40ドル(約3000〜6000円)、Fordの「BlueCruise」は月49.99ドル(約7500円)で提供している。

Lucid Motorsも、月69ドル(約1万350円)程度のサブスクリプションモデルを準備している。機能によっては、月額料金が最大199ドル(約2万9850円)に達する可能性があるとしている。

自動車各社がこのモデルに力を入れるのは、納車後も収益を積み上げられるためだ。従来の車両販売やアフターサービス中心の収益構造から一歩進み、ソフトウェア機能をアンロックする形で月次収益を確保しようとしている。

Lucid Motorsは、自動運転サブスクリプションをソフトウェア収益化の最大の機会と位置付けており、長期的には収益性とキャッシュフローの改善につながるとみている。

一方で、課題は消費者の受け止め方にある。車両購入時にすでに高額な費用を負担しているにもかかわらず、追加で月額料金が発生することへの抵抗感は根強い。

市場調査会社J.D. Powerは、車載サブスクリプションサービスは全般に受け入れられにくい傾向があると分析した。現行の技術水準では、ハンズフリー走行機能が価格に見合う価値を十分に示せていないとの見方もある。

実際、自動車業界では機能の有料化を巡って、たびたび反発が起きてきた。BMWは一部市場でシートヒーターをサブスクリプションで提供して批判を浴び、Mercedes-Benzも性能向上機能の有料化を巡って論争を呼んだ。

こうした中、Lincolnは一部モデルでサブスクリプション方式を採用しない戦略を取った。

もっとも、現在提供されている機能には限界もある。Tesla、Rivian、Lucid Motorsなど主要各社のサービスの多くは、レベル2の運転支援にとどまっている。

操舵や加減速を車両が一部支援しても、最終的な責任はドライバーが負う。このため、月額料金を支払うだけの価値を感じにくいとの指摘が出ている。

それでも一定の需要はある。GMは、2025年のSuper Cruiseのサブスクリプション売上高が約2億3500万ドル(約353億円)となり、加入者数は62万人に達したと明らかにした。

同社は、2026年にはこの売上高が4億ドル(約600億円)まで拡大すると見込んでいる。利便性に対して対価を支払う消費者層は、なお存在することを示した形だ。

こうした流れの中で、業界の視線はレベル3以上の自動運転に向かっている。FordとGMは近い将来、ドライバーの監視負担を軽減する機能の導入を予告した。

Lucid Motorsは、2029年までに完全自動運転(レベル4)の実現を目標に掲げている。

業界では、ハンドルから手を離し、視線を道路から外せるうえ、責任負担も軽くなる水準の自動運転が実現すれば、月額課金への受容性は高まるとみている。現時点では、技術の到達点と消費者の支払い意欲がまだかみ合っていない過渡期との見方が大勢だ。

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