米国とイランの協議が合意に至らず終了し、暗号資産市場が軟調となった。ビットコインは7万ドル台に下落し、暗号資産全体の時価総額も縮小した。
4月12日(現地時間)、BeInCryptoによると、ビットコインは週末に一時7万4000ドル近辺まで上昇したが、協議が合意に至らず終了したと伝わると上げ幅の大半を失った。24時間前比では約3.6%安の7万ドル台で推移した。
暗号資産市場全体の時価総額は約1.7%減少し、主要銘柄も総じて軟調だった。イーサリアムは2190ドル前後、XRPは1.32ドルまで下落した。
背景には、パキスタンの首都イスラマバードで開かれた米国とイランの和平協議が、合意に至らないまま終わったことがある。ビットコインは2週間前の停戦発表後に反発していたが、停戦の先行き不透明感が改めて意識された格好だ。
イスラエルによるレバノン空爆は続いており、イランはホルムズ海峡を通過する船舶に対し、暗号資産建てで通行料を課す方針を示した。
協議決裂後、双方は責任の所在を巡って異なる主張を展開した。イラン国営放送IRIBは、イラン代表団が複数の提案を示したにもかかわらず、米国側の非合理的な要求が協議の進展を妨げたとして、協議の終了を正式に伝えた。
また、イラン側交渉団に近い関係者は、米国が戦争で得られなかったものを外交で引き出そうとしたと主張し、次回会談の予定はないと述べた。
一方、米国側は柔軟な姿勢を示してきたとの立場を取る。JD・バンス副大統領は現地でのブリーフィングで、「米国代表団はかなり柔軟だった」とした上で、「最善を尽くしたが、協議の進展にはつながらなかった」と語った。
同氏は、イランが核兵器を開発しないことに加え、核兵器開発につながる能力も保有しないとの確約が必要だと強調した。さらに米国は、そのための「最終かつ最善の提案」をすでに提示しており、イランが受け入れるかを見極める考えを示した。
安全保障面での緊張も市場心理の重荷となった。米中央軍は、米海軍の駆逐艦2隻が機雷除去作業の開始に向けてホルムズ海峡を通過したと発表したが、イランはこの主張を全面的に否定した。
ホルムズ海峡の統制権と核開発計画は、今回の協議でも解決に至らなかった主要な争点として残った。
今回の膠着は、2週間にわたる停戦の持続可能性にも影を落としている。パキスタン外相は、双方が停戦の約束を引き続き順守することが不可欠だと呼びかけた。
こうした情勢を受け、暗号資産市場では、中東情勢と停戦維持の行方に加え、米国が提示した最終案をイランが受け入れるかどうかに改めて関心が集まっている。