イーサリアム相場では、1800ドル近辺が中期的な下値の目安になるとの見方が広がっている(写真=Shutterstock)

イーサリアム(ETH)が1800ドル近辺で下げ止まり、反発に転じた。市場では、オンチェーン指標とテクニカルの両面から同水準が中長期の下値支持線になるとの見方が強まっている。

Cointelegraphによると、イーサリアムは足元で1800ドル近辺のサポートを確認した後、持ち直しの動きを見せている。短期的には2000ドル台を維持できるかが焦点となっている。

まず注目されているのがSOPR(Spent Output Profit Ratio)だ。保有コインの移動が利益確定か損切りかを示す指標で、市場心理やトレンド転換を探る材料として使われる。

足元のSOPRは0.96。投資家が損失を確定させて売却している状態を示す。一般に1を下回ると、相場では投げ売りの局面と受け止められやすく、過去にはその後に反発へ向かった例が多かった。実際、SOPRが0.92まで低下した2月初旬には、強い不安心理の中で売りが膨らんだ後、価格は持ち直した。

過去の推移を見ても、同様の局面の後には大幅反発が続いている。SOPRが前年に0.86まで低下した後、イーサリアムは約1500ドルから4950ドルまで246%上昇した。2022年と2023年にも同じような流れの後、それぞれ130%、155%の上昇を記録している。こうした点から、現在の水準を中長期投資家にとっての買い場とみる分析も出ている。

バリュエーション面でも底入れを示唆するシグナルが出ている。市場の割高・割安を測るMVRV Zスコアは、足元で歴史的に割安とされる領域に入った。過去の類似局面では、その後に大きな反発が続いている。直近では2025年4月、イーサリアムが高値から66%下落して1400ドルで底を付けた後、数カ月で258%上昇し、4950ドルまで回復した。

MVRV価格バンドでも、0.80倍のラインが足元で1880ドル近辺に位置している。この価格帯は過去サイクルの底値圏と重なっており、オンチェーン上でイーサリアムが割安圏に近づいていることを示す。短期的には、流動性が集まりやすい2400~2600ドルゾーンまで戻りを試す可能性があるという。

テクニカル面でも、1800ドルは重要なサポートとして意識されている。直近2カ月、イーサリアムはおおむねこの水準を上回って推移してきた。Glassnodeの取得単価分布ヒートマップによると、1800ドル近辺では投資家が135万ETH超を取得しており、買い支えが入りやすい価格帯とみられている。

この水準は、2022年と2025年に底として機能した長期トレンドラインとも重なる。テクニカル面と投資家心理の両面から、1800ドル近辺に支持帯が形成されている格好だ。このサポートを維持できれば、上値余地は4800ドル近辺まで広がる可能性があるとの見方も出ている。

もっとも、短期的な下振れリスクが消えたわけではない。イーサリアムが20日指数移動平均線(EMA)と50日単純移動平均線(SMA)が重なる2000ドルを再び下回れば、次の主要サポートである1750ドルまで下落圧力が強まる可能性がある。このため市場では、1800ドルの防衛と2000ドル台への定着を次の分岐点として注視している。

市場が注目しているのは、SOPRが示す損失確定売り、MVRV Zスコアの割安シグナル、そして繰り返しサポートとして機能してきた1800ドル帯という3つの要素だ。複数の指標が同じ価格帯を示していることで、イーサリアムが短期的な底値を固め、中期的な上昇局面へ移れるかに関心が集まっている。

キーワード

#イーサリアム #ETH #SOPR #MVRV Zスコア #オンチェーン分析 #テクニカル
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.