米国とカナダのZ世代では、4人に1人超が人工知能(AI)と恋愛・性的なやり取りをした経験があることが分かった。TechRadarが7日(現地時間)、性の健康関連企業ZipHealthの調査結果として報じた。
調査によると、米国とカナダのZ世代回答者の26%が、AIと恋愛感情を伴う、または性的な交流を経験したと回答した。Z世代に限らず、全回答者でも19%が同様の経験があると答えた。さらに半数超は、「AIと話す方が実際の相手と話すより簡単だ」と答えている。
今回の結果は、AIとの親密なやり取りが単なる好奇心や性的関心にとどまらないことを示している。Z世代回答者の36%は、感情面の支えや伴侶のような存在を求めてAIを利用したと答えた。交際相手や配偶者がいる回答者でも、37%が同じ目的でAIを使っているという。
これは、チャットボットが単なるフラート相手ではなく、利用者の話を聞き、反応を返すことで、これまで友人やパートナーが担ってきた役割の一部を代替し始めている可能性を示すものだ。
こうした傾向の背景には、感情的なやり取りをソフトウェアに委ねることへの心理的な抵抗の低下があるとみられる。AIは常時応答でき、素早く反応し続ける存在として、孤独を感じる人にとって魅力になり得ると報じている。
身体的な親密さに対する受け止め方にも変化がみられた。回答者の約4分の1は、人間並みに精巧なヒューマノイドロボットとの身体的接触を検討する可能性があると答えた。
もっとも、この設問では実際の経験と今後の意向をあわせて尋ねており、技術受容の速度をそのまま示すものとは言い切れない。
一方で、関係性の倫理を巡る見方は厳しい。回答者の10人に7人は、AIに恋愛感情を抱くことを「浮気」に当たると認識していた。
AIと恋愛・性的なやり取りをしたことがある回答者の半数は、その事実をパートナーに隠したと答えた。女性は男性に比べ、「口説く目的の会話」を理由に関係を解消する可能性が高い傾向もみられた。
また、Z世代回答者の83%は、こうした動きが深刻化する孤独の危機を反映していると答えた。報道では、これは単に人が機械に恋をしているというより、人工的に生成された関心に強く引き寄せられる世代の兆候として解釈できるとしている。
今回の調査は単一のアンケートに基づくもので、結果をそのまま一般化することは難しい。ただ、AIが生み出す疑似的なやり取りが、どこまで感情面での説得力を持ち得るのかという論点を改めて浮き彫りにした。