写真=Polymarket

予測市場プラットフォーム「Polymarket」で、月5000ドル超の利益を安定して上げ続けたトレーダーはごくわずかだった。ブロックチェーンメディアCointelegraphが9日(現地時間)、暗号資産アナリストのアンドレイ・セルゲイエンコフ氏の集計データを基に報じた。Polymarketの収益だけで本業並みの収入を継続的に確保できるケースは極めて少ないという。

公開データによると、Polymarket利用者のうち利益を出していたのは約16%だった。一方、高収益を長期間維持した比率は大きく低下する。1カ月で5000ドルを超える利益を上げたトレーダーは全体の1%近くに達したが、翌月も同水準を維持したのは0.1%、4カ月連続では0.015%にとどまった。

この結果は、予測市場取引だけで安定した生計を立てる難しさを示している。ConsumerShieldによると、米国の平均月収は5220ドル。Polymarketで単月の利益を確保できても、それを継続できる参加者は限られていた。

予測市場は、暗号資産業界の有力なユースケースの一つとして注目を集めている。利用者は政治、スポーツ、企業業績、文化イベントなど、さまざまな事象の結果に資金を投じる。市場では結果を「はい」「いいえ」の契約として売買し、価格は0~1ドルの範囲で変動する。割安な契約を買って高値で売却するほか、結果確定後に1ドルで償還されるポジションを保有して利益を得る仕組みだ。

ただ、実際の収益実態はこうした期待ほど甘くない。セルゲイエンコフ氏は、金融リスク分析に携わっていたローガン・スダイス氏が退職後に予測市場へ参入し、昨年12月に10万ドルを稼いだ事例に触れつつ、全体データを提示した。元Messariアナリストの「Tulip King」が昨年11月、X(旧Twitter)で「Polymarketは現在の暗号資産市場で6桁利益を最も得やすい場所だ」と主張した点にも言及した。

もっとも、10万ドル超の利益を上げたウォレットは840にとどまり、Polymarketトレーダー全体の約0.033%にすぎなかった。これらがすべて個人利用者とは限らない。セルゲイエンコフ氏は、ヘッジファンドや他社で働くプロトレーダーも予測市場に参加していると指摘。「経験の浅い利用者ほど成績が低い」として、初心者は相対的に成功しにくいと説明した。

高収益層でも、活動の継続性は高くなかった。月平均5000ドル以上の利益を上げた6600のウォレットアドレスのうち、1年以上活動を続けたのは172アドレスにとどまった。大半のトレーダーは短期で取引を終えて離脱したとみられる。

もっとも、今回の分析には限界もある。セルゲイエンコフ氏によれば、集計には実現損益のみを反映しており、全取引量の96%はすでに結果が確定した市場で発生している。対象期間は2024年4月から2026年4月1日まで。

一連のデータは、予測市場ブームと実際の収益構造とのギャップを示している。Polymarketが暗号資産業界の代表的なユースケースとして存在感を高める一方で、安定して高収益を上げ続けられる参加者はごく少数にとどまる。本業レベルの収入源として成立する層は、なお限られているようだ。

セルゲイエンコフ氏は「Polymarketトレーダーの84%は損失を出しており、累計利益が1000ドルを超えたのは2%にすぎない」と投稿し、詳細データを記事で公開した。

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