Bitcoinは7万2000ドル台まで反発した。ただ、上昇基調を維持するには、短期保有者の実現価格とされる8万ドルを回復し、その水準を下値支持として定着させる必要があるとの見方が出ている。現物需要と取引量の戻りも焦点となる。
Cointelegraphが9日(現地時間)に伝えたところによると、市場では8万ドルの回復と定着がトレンド転換の重要条件として意識されている。
Bitcoinは直近3日間で約8%上昇し、7万2000ドル台を回復した。この間、200日指数平滑移動平均線(EMA)にあたる6万8000ドル、50日指数平滑移動平均線の7万ドルをいずれも上回り、足元では一定の下値の堅さも確認された。ただ、市場では短期的な自律反発の地合いは整いつつある一方、本格的な上昇再開には、より高い価格帯の抵抗を突破する必要があるとの見方が多い。
アナリストのCW8900はX(旧Twitter)への投稿で、Bitcoinは6万7700〜7万ドルのレンジで厚い買いが入りやすく、足元では支持帯として機能していると分析した。一方で、7万2000〜7万3000ドルには売り圧力が集中していると指摘した。この価格帯では過去3カ月に38万6100BTCが取得されており、短期的な利益確定売りが出やすい水準とみられている。
上値の重さはそれだけではない。オンチェーン分析企業のGlassnodeは最新リポートで、市場の平均取得価格に近い7万8000ドルと、短期保有者の取得コストの目安である8万ドル近辺を主要な抵抗帯に挙げた。これらの水準を明確に上抜けて初めて、トレンド転換のシグナルが強まると説明している。
課題は、市場参加がなお十分に戻っていない点だ。Bitcoinのオンチェーン送金量の7日移動平均は9日時点で66万BTCと、30日前の136万BTCから約50.5%減少した。現物市場でも回復は鈍く、全取引所ベースの30日現物取引量指標は1.0を下回っている。直近の強気相場で高値を付けた局面と比べても、低い水準にとどまる。
Glassnodeは、現物需要が戻るまでは今回の反発も脆弱になりやすく、上昇の持続力は限られる可能性が高いとみている。足元のチャートでも現物出来高の増加は小幅にとどまり、市場参加が本格的に回復したと判断するには材料不足だという。投機的な勢いが弱い局面では、価格が抵抗線を上抜けてもトレンドとして定着しにくいとの指摘だ。
もっとも、回復の兆しが全くないわけではない。現物の純取引量デルタとテイカー累積取引量デルタは再びプラス圏に戻っており、現物・デリバティブの両市場で持ち直しの動きが出始めていることを示している。
市場の関心は、今回の反発が一時的な戻りにとどまるのか、それとも7万6000〜8万ドルのゾーン突破につながるのかに移っている。7万ドル前後の支持力は確認されたが、現物需要が伴わなければ8万ドルの回復と定着は容易ではない。次の値動きを左右する最大の焦点は、価格そのものよりも取引量の回復にある。