写真=Rebellions

AI半導体スタートアップのRebellionsは4月10日、Arm、SK Telecomと、ソブリンAIおよび通信事業者向けデータセンターを対象とした推論インフラ分野で連携すると発表した。3社は、Armのデータセンター向けCPUとRebellionsのAI半導体を組み合わせたAIサーバーを共同開発し、SK TelecomのAIデータセンターで実運用を見据えた性能・安定性の検証を進める。

協業では、ハードウェア統合に加え、ソフトウェアの共同開発にも取り組む。具体的には、Arm Neoverse CSS V3ベースの「Arm AGI CPU」と、Rebellionsの「RebelCard」を組み合わせたAIサーバーを構築する。

RebellionsとArmは、単なるハードウェアの組み合わせにとどまらず、ファームウェアを含むソフトウェア全般を共同で開発する方針だ。完成したサーバーはSK TelecomのAIデータセンターに導入し、実際のデータ処理性能や安定稼働を検証する。

RebelCardは、RebellionsのAI半導体「Rebel100」をカード型モジュールとして製品化したもの。4個のNPUチップレットと第5世代広帯域メモリ「HBM3E」を組み合わせ、ペタフロップス級の演算性能を持つ。

同社は、現行のハイエンドGPUに匹敵する性能に加え、高い電力効率も備えるとしている。3社は、SK Telecomが開発した基盤モデル「A.X K1」を同サーバー上で稼働させることも検討している。

RebellionsとArmはすでに3月の「Arm Everywhere」イベントで、両社のチップを組み合わせ、OpenAIの言語モデル「GPT OSS 120B」をベースにしたエージェント型AIサービスのリアルタイムデモを実施した。大規模データセンターのワークロードへの適用可能性について、初期段階の検証を進めたとしている。

今後は技術検証を経て、3社で商用化を視野に事業機会を探る。RebellionsはグローバルのソブリンAIデータセンター市場を見据え、アジアを中心に市場開拓を進める方針だ。独自のAIインフラ構築を必要とする世界の通信事業者や公共機関を主なターゲットとする。

Rebellionsのオ・ジヌク最高技術責任者(CTO)は、「RebellionsはRebelCardとフルスタックのソフトウェア競争力を基盤に、次世代AIデータセンターを支える中核の一翼を担うことになった」とコメント。「AI特化型インフラの構築に向け、各分野の専門家がワンチームで結集した今回の協業は、業界にとっても意義の大きい先例になる」と述べた。

SK TelecomでAI事業開発を担当するイ・ジェシン氏は、「推論に最適化したインフラと独自の基盤モデル『A.X K1』を組み合わせたフルパッケージを提供し、AIデータセンターの競争力をさらに高める」と語った。

ArmのクラウドAI事業部でGo-to-Market(GTM)担当副社長を務めるエディ・ラミレズ氏は、「AIインフラの拡大が世界的に進む中、アクセラレーターやメモリ、ネットワーク全体のワークロードを調整するCPUの役割は、これまで以上に重要になっている」と指摘した。

その上で、「Arm Neoverse CSS V3をベースに設計した『Arm AGI CPU』は、大規模AI基盤の構築に不可欠な性能と効率を備えている。これを基盤に、RebellionsやSK Telecomなど主要パートナーと連携し、ソブリンAIと通信市場に向けた拡張性の高いインフラを実現できることをうれしく思う」と述べた。

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