SK Telecomは4月10日、Arm、Rebellionsと戦略的提携を結び、GPUとNPUを組み合わせたAI推論サーバーソリューションを共同開発すると発表した。開発したソリューションは、自社のAIデータセンター(AI DC)で実証する。
3社は、Armの「Arm AGI CPU」と、Rebellionsが2026年7〜9月に投入予定のNPU「Rebelcard」を1台のサーバーに搭載し、AI推論性能を高めるインフラを共同で開発する。実証はSK TelecomのAI DCで進める計画だ。
今回の協業についてSK Telecomは、AIインフラを取り巻く需要の変化を背景に挙げる。AI分野では、学習向けの大規模演算資源の確保に加え、AIサービスをより迅速かつ低コストで提供できる推論インフラの重要性が高まっているという。
AI推論は、学習に比べて比較的軽い演算を高速かつ繰り返し処理するのが特徴だ。GPUでも対応できるが、消費電力やコストの面で負担が大きい。このため、推論処理に特化したNPUの活用が広がっている。
Arm AGI CPUは、Armが投入したデータセンター向けCPUで、AI推論サービスに最適化した製品。Rebelcardも大規模AI推論に特化したNPUとして位置付けられる。
ArmとRebellionsは3月、英国で開催された「Arm Everywhere」で、両社のチップを組み合わせた構成により、OpenAIの言語モデルをベースとするエージェンティックAIサービスのリアルタイムデモを実施したという。
SK Telecomは今後、このソリューションを適用したサーバーを自社AI DCに導入し、性能と安定性を検証する。自社開発のAI基盤モデル「A.X K1」への適用も視野に入れる。低消費電力かつ高効率のAI推論インフラを確保し、AI DC事業の競争力向上につなげる考えだ。
SK TelecomでAI事業開発を担うイ・ジェシン氏は「推論に最適化したインフラと独自基盤モデル『A.X K1』を組み合わせたフルパッケージを提供し、AI DCの競争力をさらに高めていく」とコメントした。