CJ Foodvilleの2025年連結売上高が1兆208億ウォンとなり、7年ぶりに1兆ウォン台を回復した。国内事業の再編と海外ベーカリー事業の拡大が寄与した。2026年は海外で成長投資を継続する一方、国内では出店を抑え、収益性を重視した運営を進める方針だ。
営業利益は501億ウォンで、前年同期比9.9%減となった。米国工場の稼働準備やグローバルインフラへの投資、現地採用の拡大に加え、国内外での原材料調達コストの上昇が響いた。
今回の業績回復は、単なる売上の持ち直しではなく、事業ポートフォリオの再編が反映された結果といえる。CJ Foodvilleは2018年にコーヒー事業部門を物的分割し、Tous Les Jours Placeを設立したが、その後は新型コロナウイルス禍の影響も受け、業績が悪化した。
主力事業がベーカリーフランチャイズ「Tous Les Jours」と外食事業だったことから、コロナ禍の打撃は大きかった。その後、2020年にTous Les Jours Placeの全株式を売却。ベーカリーと外食の2事業に経営資源を集中し、海外展開を軸とする体制へ移行した。
年間売上高は2018年の1兆3716億ウォンから、2021年には6088億ウォンまで落ち込んだ。だが、2022年は7598億ウォン、2023年は8446億ウォン、2024年は9092億ウォンと回復が続き、2025年に再び1兆ウォンを上回った。
店舗数も同様に減少後、回復に転じた。2018年第4四半期に2566店だった店舗数は、2021年末に1570店まで減少したが、2025年末には1698店まで持ち直した。
ここ数年は、不採算店の整理とコアブランド中心の国内事業再編を進める一方、海外ではTous Les Joursを軸に北米で出店を拡大してきた。こうした選択と集中が、業績回復につながった形だ。
◆北米を軸にTous Les Joursを拡大、投資継続
CJ Foodvilleは米国、ベトナム、インドネシアなどへの進出を通じて海外事業を拡大してきた。海外事業の中核はTous Les Joursを中心とするベーカリーで、とくに米国では店舗網の拡充を進め、現地化を強化している。
海外店舗数は2025年第4四半期時点で345店。2018年第4四半期の380店から、コロナ禍では200店未満まで落ち込んだが、その後は2022年第4四半期に209店、2023年第4四半期に223店、2024年第4四半期に286店と回復し、2025年末には7年前の水準に近づいた。
なかでも成長をけん引したのが米国のベーカリー事業だ。CJ Foodvilleは中長期的に北米のTous Les Joursを1000店規模へ拡大する目標を掲げ、出店を進めている。
米国内の店舗数は2023年末の108店から、2024年末に150店、2025年末には192店へ増加した。3年間で77.8%増となる。これに伴い米国法人の売上高も、2021年の511億ウォンから2025年には1946億ウォンへ拡大した。
CJ Foodvilleは2025年末に稼働した米国工場を軸に、2026年は現地生産体制を整え、出店拡大を加速する計画だ。グローバル市場ではTous Les Joursを前面に押し出し、事業規模の拡大を狙う。
◆国内はTous Les Jours・外食の収益力強化へ
国内では2025年、VIPSを中心とする外食事業部門の売上高が前年比12%増となった。売上構成比はベーカリーフランチャイズと外食でおおむね7対3と、ベーカリーの比重が大きいものの、外食事業も成長基調にある。
もっとも、国内では海外のような積極出店ではなく、事業の質を高める戦略を取る。無理な店舗拡大よりも、店舗構成の見直しと高収益ブランド・店舗を中心とした運営で効率を高める方針だ。
VIPSでは、商圏分析に基づく特化型店舗戦略とメンバーシップ強化を進めている。会社側によると、「VIPSマニアメンバーシップ」の会員数は前年より22%増加した。
2025年12月に立ち上げた新たな外食ブランド「Ollipepe」は、カジュアルダイニングレストラン(CDR)業態を掲げる。外食ポートフォリオ再編の一環として投入した新ブランドで、質的成長を示す事例の一つと位置付けている。
既存のイタリアンレストランブランドと差別化したコンセプトで需要を見極め、反応が確認できた立地を中心に拡大を検討する。先月末には、イ・ジェヒョンCJグループ会長がOllipepeの店舗を訪れた。
CJ Foodvilleの業績回復に伴い、イ・ゴンイル代表の手腕にも注目が集まっている。イ代表は2025年末に代表へ就任。CJ CheilJedangの公開採用出身で、CJ FoodvilleのTous Les Jours本部長やCJ Foods USA代表などを歴任した。
国内外の食品事業と北米市場の双方に通じていることから、米国を軸とする海外拡大と国内事業の再整備を同時に進める経営トップとして期待がかかる。
CJ Foodville関係者は「国内外食事業では、規模拡大よりも出店判断を慎重に行い、質的成長に集中する」と説明。「グローバル事業は拡大基調を維持しつつ、収益性も踏まえながら規模拡大に注力する」としている。