PC部品の価格に再び上昇圧力が強まっている。米国ではASUSが一部の「Radeon RX 9070 XT」を値上げしたほか、FrameworkもRAMやSSDの調達コストが上昇しているとして、2026年内も価格変動が続く可能性があると明らかにした。
米ITメディアのTechRadarによると、ASUSは米国市場で一部の「Radeon RX 9070 XT」モデルの価格を大幅に引き上げた。ASUS公式ストアでは「Prime 9070 XT OC」が799.99ドルから939.99ドルへと17.5%上昇した。
白色モデルは7%高の959.99ドルとなった。「TUF Overclock」モデルも16.5%上昇し、989.99ドルと1000ドルに迫っている。
メモリとストレージでも値上がりが続いている。モジュラー型PCメーカーのFrameworkは、RAMとSSDの価格がさらに上がっており、2026年の残り期間もコスト変動が続く可能性があると説明した。
FrameworkのノートPCでは、DDR5 64GB RAMを搭載した完成品モデルが値上げされた。一部構成ではCPU価格が調整されたものの、全体としてはメモリコストの上昇が販売価格に反映された格好だ。
デスクトップ製品では、RAM値上げ分の一部を同社が吸収したものの、128GB構成は値上げ対象となった。
SSDでも、より明確な値上げの兆候が出ている。Frameworkは、新たに調達するSSDの原価が「かなり高くなった」とし、「WD SN850X」4TBモデルはすでに価格を引き上げたと説明した。
ほかの大容量ドライブについても、値上がりが広がる可能性があるとしている。高容量ストレージを必要とする消費者に対しては、在庫があるうちに購入を検討するよう呼びかけた。
もっとも、今回のグラフィックスカード値上げが市場全体の動きとまでは言えない。廉価帯の一部モデルは、依然として700ドル台前半で購入できるという。
一方で、年初には600ドル前後だった製品価格が上方修正されていることから、市場全体で価格レンジの上限が急速に切り上がっている兆候とも受け止められる。
Frameworkは、足元で一部部品価格に安定の兆しは見られるものの、構造的な変化と判断するのは難しいと指摘した。「現在の安定は一時的である可能性が高い」とした上で、「2026年の残り期間も価格変動と上昇圧力が続く」との見通しを示した。
PC部品市場では、下半期にかけてもグラフィックスカードに加え、RAMや大容量SSDを中心に追加の価格調整が続くかが注目される。