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Standard Charteredが、出資先の暗号資産カストディー企業Zodia Custodyの事業再編を検討していることが分かった。暗号資産カストディー事業は同行の企業・投資銀行(CIB)部門に移し、Zodia自体はデジタル資産向けSaaSプラットフォームとして独立運営する案が浮上している。

Cointelegraphが8日に報じたところによると、Standard CharteredはZodiaの暗号資産カストディー事業を、CIB部門内で関連サービスを手がける組織に移管する方向で検討を進めている。

再編の焦点は、Zodiaを全面的に吸収するのではなく、機能ごとに切り分ける点にある。カストディー事業は銀行本体側に取り込む一方、Zodiaはデジタル資産カストディー向けのSaaSプラットフォームとして残す案が取り沙汰されている。発表は今月中になる可能性があるという。

もっとも、少数株主との協議がすでに始まっているかどうかは確認されていない。Zodiaの少数株主にはNorthern Trust、Emirates NBD、National Australia Bank、SBI Holdingsが名を連ねている。

今回の再編案は、大手銀行がデジタル資産インフラを中核業務に取り込む流れとも重なる。Standard Charteredは、すでに類似サービスを提供しているCIB部門にZodiaのカストディー事業を移す一方、Zodia自体は独立したソフトウェア基盤として維持する案をあわせて検討している。

同行はここにきて、デジタル資産事業を拡大してきた。ベンチャー部門のSC Venturesを通じて暗号資産プライム・ブローカレッジ・プラットフォームの展開を検討してきたほか、2025年夏には機関投資家向けの暗号資産取引サービスも始めている。外部で育成してきた事業の一部を、規制下の銀行本体に取り込む動きとみられる。

Zodiaは、Standard Charteredが2020年にNorthern Trustと共同で設立した。その後は外部資金を調達し、欧州、アジア、中東にまたがる7拠点へ事業を広げた。Standard Charteredは、デジタル資産市場に比較的早い段階から参入していた銀行の一行とされる。

グローバル銀行の間では、デジタル資産カストディー機能を規制対象の銀行法人内に取り込む動きが相次いでいる。Morgan Stanleyは2月、米国で新たな全国信託銀行の認可を申請した。認可を取得すれば、銀行規制の枠組みの下で、特定のデジタル資産のカストディーに加え、売買、スワップ、移転、ステーキングの各サービスを提供できるようになる。

BNY Mellonは2022年10月、米国でデジタル資産カストディー・プラットフォームを立ち上げた。これにより一部顧客は、ビットコインとイーサリアムを伝統的な資産と同じプラットフォーム上で保管・移転できるようになった。

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