Strategy(写真=Shutterstock)

Strategy(MSTR)がビットコインを追加取得したにもかかわらず、市場の反応は鈍かった。大口購入のニュースだけでは短期的な相場を動かしにくくなっており、足元では市場全体の資金フローが価格形成を左右するとの見方が強まっている。

7日付のCoinDeskによると、Strategyは最近、4871BTCを約3億3000万ドルで買い増した。ただ、これだけの規模の購入にもかかわらず、ビットコイン価格に明確な上昇反応は見られず、局面によっては弱含む場面もあった。

背景にあるのは、資金フローの構図の変化だ。オンチェーンデータ企業のCheckonchainによると、足元でStrategyの買い需要が総流入に占める比率は約7%、純流入ベースでも約9%にとどまる。総流入は市場への流入資金のみを示す一方、純流入は買いと売りの双方を反映し、実際の価格圧力をより的確に示す指標とされる。Strategyの購入規模はなお大きいものの、市場全体の資金の流れの中では影響力が相対的に薄れていることを示している。

これまでとは様相が異なる。Strategyの買い需要は2024年11月に約150億ドル超まで膨らみ、ビットコインが10万ドルを突破し、MSTR株が過去最高値を付けた局面と重なった。その後は購入規模が10億〜40億ドルのレンジで推移し、直近30日では約28億ドルとなった。

供給面では、長期保有者(LTH)の動きが焦点になっている。CoinDeskは、155日超保有されたコインを長期保有者に分類しており、こうした保有者による供給変化の規模は約285億ドルに達すると伝えた。とりわけ直近30日では、1年以上保有されていたコインの再移動分が約90億ドル規模に上り、市場の供給圧力を高める主因の一つとされる。

需給要因はこのほかにもある。米国のビットコイン現物ETFは直近30日で約10億ドルの純流入を記録した。マイニングによる新規供給は1日当たり約450BTCで、月間では閑散期ベースで約8億8000万ドル規模になるとみられている。

もっとも、より大きな変数として意識されているのは資金流出だ。ビットコインの実現時価総額は2月以降、30日ベースで約290億ドル減少した。BlackRockのビットコイン現物ETF「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」の未決済建玉(OI)も40億ドル超減少したという。CoinDeskは、こうした流出規模がStrategyの買い需要を上回っている可能性があると指摘した。

その結果、Strategyが積極的な買い増しを続けても、長期保有者による供給増加と市場からの資金流出の影響が大きく、ビットコイン相場を動かす力は一段と分散しているとの見方が広がっている。

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