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暗号資産をポートフォリオに1%組み入れるだけでも、全体のリスク特性に無視できない影響を及ぼす可能性がある。米オンライン証券大手のCharles Schwabは、暗号資産の配分比率を決める際には期待収益率よりも、投資家がどこまでリスクを受け入れられるかが重要だとする報告書を公表した。

CoinDeskが7日(現地時間)報じたところによると、報告書はビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)を代表的な高ボラティリティ資産に位置付けた。Charles Schwabは、暗号資産をどの程度組み入れてもポートフォリオの変動性は高まりやすいとし、両資産はいずれも過去のサイクルで70%を超える下落を経験しており、株式や債券の下落率を大きく上回ると指摘した。

報告書は、こうした値動きの大きさから、少額の組み入れでもリスク寄与が大きくなりやすい点を重視した。数%程度の配分でも、ポートフォリオ全体のリスクに占める割合が無視できなくなる可能性があるという。とりわけ市場ストレス局面では、1~3%の配分であってもポートフォリオ全体の値動きに実質的な変化をもたらし得るとした。

Charles Schwabは、暗号資産のエクスポージャーを増やす方法として2つのアプローチを示した。1つは、期待収益率、ボラティリティ、相関関係を前提に配分比率を算出する伝統的なポートフォリオ理論に基づく手法だ。ただ、暗号資産の期待収益率の見方は投資家ごとに大きく異なり、前提の違いが推奨配分を大きく変える可能性があるとした。

報告書は、期待収益率を低く見積もれば配分の根拠も弱まると説明した。期待収益率が10%未満であれば、積極的な投資家であっても、一定の配分を裏付けるだけのリスク調整後リターンを確保しにくい可能性があるとしている。

もう1つは、リターン予測より先に、ポートフォリオ全体のリスクのうち暗号資産がどの程度を占めるかを決める「リスク予算」の考え方だ。ただしCharles Schwabは、この手法でも暗号資産のボラティリティが想定以上に拡大し、設定したリスク予算を上回る可能性があると警告した。

報告書は、暗号資産に一律の最適配分はなく、最終的な判断は個々の投資家に委ねられるとした。投資期間、デジタル資産に対する理解度、損失許容度などが複合的に影響するためだ。

同時に、暗号資産は依然として投機的な投資対象であり、関連商品を含めてすべての投資家に適するわけではないとも指摘した。流動性不足や盗難、詐欺といったリスクを挙げたうえで、分散効果や高い収益機会が期待できるとしても、ポートフォリオの中核資産というよりは高リスクの補完的資産に近いとの見方を示した。

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