CNBCは7日(現地時間)、Googleのスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)が、人工知能(AI)シフトを追い風にスタートアップへの投資機会が広がっているとの見方を示したと報じた。
ピチャイCEOは、Stripe共同創業者のジョン・コリソン氏との対談で、SpaceXやAnthropicに言及しながら、AIシフトによって資本を効率的に振り向けられる場面が増えていると説明した。実際にAlphabetとして、そうした投資を進めているという。
Alphabetはこれまで、初期段階向けのGVと成長段階向けのCapitalGを通じてスタートアップに出資してきた。ただ近年は、AI企業が数億〜数十億ドル規模の資金を必要とするケースが増えている。このため、NVIDIAやMicrosoft、Amazonと同様、従来のベンチャー投資にとどまらず、自社バランスシートを使った大型の直接投資も拡大しているとした。
代表例として挙げたのがSpaceXだ。Alphabetは2015年、企業価値約120億ドルを前提に9億ドルを投資した。さらに、SpaceXが2月にイーロン・マスク氏のxAIと1兆2500億ドル規模の取引で合併したことで、当時の持ち分を維持していれば現在価値は約1000億ドルに達するとの試算を示した。SpaceXは先週、新規株式公開(IPO)を申請し、企業価値1兆7500億ドルを目指していると報じられている。
Anthropicについても同様の流れにあると説明した。AnthropicはOpenAIとAIモデル市場で競合する一方で、GoogleのTensor Processing Unit(TPU)やクラウドインフラを数十億ドル規模で購入する協力関係にもある。Googleは2023年にAnthropicへ3億ドルを出資して約10%の持ち分を確保し、その数カ月後には20億ドルを追加投資した。その後の追加出資を含む累計投資額は30億ドルを超え、持ち分比率は約14%とされる。Anthropicの企業価値は2月時点で3800億ドルまで上昇した。
ピチャイCEOは、資本配分の効率性も重視していると強調した。資本を適切に運用する主体でありたいとしたうえで、投下資本利益率が高いと判断できるなら、可能な限り多くの資金を投じたいと述べた。Stripeへの投資も、その好例として挙げた。GVは2016年、Stripeの1億5000万ドルの資金調達ラウンドに参加し、CapitalGも同社の投資家となっている。Stripeの企業価値は2月時点で1590億ドルとなり、GVが投資した時点と比べて17倍超に拡大したという。
Waymoにも触れた。Waymoは2020年の初の外部資金調達ラウンドで22億5000万ドルを調達し、今年初めには160億ドル規模の資金調達で企業価値1260億ドルと評価された。Alphabetも外部投資家とともに資金を拠出した。ピチャイCEOは、より早い段階でWaymoに一段と多くの資本を投じたかったものの、当時はまだその成熟段階に達していなかったと説明した。