OpenAIは、ChatGPTで外部アプリとの連携機能を拡充した。SpotifyやCanva、DoorDashなどのサービスをチャット内で接続し、制作作業から買い物、旅行手配まで進められるようにする。AIの活用範囲を対話から実務へ広げる狙いがある。
米TechCrunchが6日(現地時間)に報じた。これによりChatGPTユーザーは、別サイトに移動せず、チャット画面上で主要サービスのアカウントを連携できる。利用者ごとのデータを踏まえた提案やコンテンツ生成も可能になる。
設定メニューの「アプリとコネクター」から任意のサービスを接続すると、ChatGPTが連携先のデータを参照し、利用者に合わせた応答や成果物を生成する仕組みだ。ChatGPTが単なる対話ツールから、実務をこなすプラットフォームへと役割を広げつつあることを示している。
対応分野も広がっている。メディア・デザイン領域では、Spotify連携により、好みに応じたプレイリストの作成やライブラリ管理が可能になる。Canvaでは、規格や配色を指定したスライドやポスターのたたき台を即座に作成できる。Figmaは、アイデアのフローチャート化や図表化、製品ロードマップの設計に対応する。
生活関連・コマース分野の機能も拡充した。DoorDashとUber Eatsは、食事プランに合わせた食材のカート追加や周辺の飲食店検索を支援する。Targetはギフト提案とカート決済連携をベータ版として提供中だ。Zillowでは、価格帯や寝室数などの詳細条件を指定した物件検索がしやすくなった。
旅行と教育では、パーソナルアシスタントとしての使い方がより鮮明になっている。ExpediaとBooking.comは、予算や人数、交通アクセスを踏まえた宿泊先や航空便の候補を提示する。Uberは、不慣れな場所での配車手続きを支援する。Courseraは、受講者のレベルに合ったPython講座などを推薦し、関連カリキュラムの比較も後押しする。Quizletは、会話内容を学習用フラッシュカードにその場で変換する機能を導入した。
新たな提携先の追加で、対象領域はさらに広がっている。2026年3月に提供を始めたWixの統合機能では、テキストや音声による指示だけで実用的なWebサイトを作成し、SEOやセキュリティ設定の管理も支援する。同月提供を開始したSeatGeekは、公演や競技会場の座席からの見え方に関する情報を提供する。Angiは、住宅修理の専門業者とのマッチングから見積もり依頼までつなげる。
OpenAIは今後、OpenTableやPayPal、Walmartなど提携先をさらに増やし、対応サービスを広げる方針だ。現時点では米国とカナダで優先提供しており、提供地域の拡大も検討している。
一方、利用時には連携したアプリのデータがChatGPTと共有されるため、ユーザーにはプライバシー保護の観点からアクセス権限を慎重に確認することが求められる。