Rippleの企業向け資金管理基盤「Ripple Treasury」が、SWIFTの認証パートナーに加わった。これを受け、市場ではXRP Ledger(XRPL)ベースの決済が既存の銀行インフラと接続する可能性への関心が改めて高まっている。
ブロックチェーン専門メディアのThe Crypto Basicは6日(現地時間)、今回の認証により、ブロックチェーン決済ツールがSWIFTのグローバルネットワークと直接連携する余地が広がったと報じた。
Ripple Treasuryは、Rippleが財務管理ソフト企業の買収を経て整備したプラットフォーム。企業や金融機関が法定通貨、ステーブルコインのRLUSD、XRPを単一のシステム上で一元管理できるようにした。従来型の資金管理とデジタル資産の運用を組み合わせ、企業財務の高度化を狙う。
今回の認証により、Ripple TreasuryはSWIFTの接続サービス「Alliance Lite2」と統合される。これにより、企業がSWIFTネットワークへ直接アクセスするための基盤が整う。
あわせて、IBAN(国際銀行口座番号)やABA(米国銀行協会)関連の照会に用いられるSWIFTRefデータにもアクセスできるようになった。従来の金融システムとブロックチェーンベースの決済をつなぐ機能の強化につながるとの見方が出ている。
この発表を受け、XRPコミュニティでは、Brad Garlinghouse CEOの過去の発言にも再び注目が集まった。同氏は2018年のインタビューで、Rippleが国際送金市場でSWIFTの優位性に挑む考えを示し、手数料が20ドル(約3000円)から2ドル(約300円)程度まで下がった事例に言及していたという。
さらにGarlinghouse氏は、2025年の「XRPL Apex」でも同様の見通しを示した。今後5年でXRPLがSWIFTの取引量の約14%を処理できるとし、単なるメッセージ伝達ではなく、実際の資金移動の領域でも競争力があると強調した。
SWIFTが年間およそ150兆ドル(約2京2500兆円)規模の取引を処理している点を踏まえると、14%は約21兆ドル(約3150兆円)に相当する。
こうした前提は、XRPの価格見通しにも波及している。年間30回程度の再利用を前提とした場合、約7000億ドル(約10兆5000億円)規模の流動性が必要になり、これを基にXRPが12ドル(約1800円)程度まで評価される可能性があるとの試算も示された。
さらに、個人投資家や機関投資家の需要を織り込めば、18~24ドル(約2700~3600円)のシナリオに言及する向きもある。ただ、いずれも一定の前提に基づく試算であり、実際の市場環境とは大きく乖離する可能性があるとの指摘も出ている。
The Crypto Basicは、今回のSWIFT認証について、Rippleが既存の金融システムを全面的に置き換えるのではなく、補完・併用の戦略を選んでいることを示す動きだと伝えた。ブロックチェーンと従来の金融インフラの境界が薄れるなか、両者の接続が決済市場にどのような変化をもたらすかが注目される。