Appleが3月に発売した廉価ノートPC「MacBook Neo」が、文書作成やWebアプリを使った共同作業、簡単な画像編集といった日常業務で十分な性能を示した。ITメディアのTechRadarによる実機テストでは、一般的な業務用途では大きな不満は出にくい一方、上位モデルとの差やバッテリー面の課題も浮かび上がった。
MacBook Neoの特徴は、600ドル未満の価格帯とスマートフォン向けチップの採用にある。韓国での販売価格は99万ウォン。プロセッサにはiPhone 16 Proに搭載されたA18 Proを採用した。
ノートPCにスマートフォン向けチップを載せる構成は異例にも映る。ただ、Apple Siliconは従来から日常的な作業で高い処理性能を示しており、一般的な利用環境では性能不足が表面化しにくいとの見方がある。
今回のテストは、4K動画編集やFinal Cut Proを使った制作など、プロ向けの高負荷作業を前提にしたものではない。執筆や編集、調査、ビデオ通話、写真編集、スクリプト作成、メッセンジャーでのやり取り、AIツールの活用、動画ストリーミング視聴といった日常的な業務フローを基準に検証した。
焦点となったのは、ブラウザや共同作業ツールを多数立ち上げた状態でも、体感的な遅延が生じるかどうかだ。
TechRadarは現地時間6日に公開したレビューで、MacBook Neoの使用を通じてタブ管理の仕方まで変わったと伝えた。社内システムの都合でChromeを使う必要があり、Gmail、Slack、Googleドキュメント、会計システムなどのWebアプリを同時に開いていたが、MacBook Neoでは作業が終わったタブを随時閉じる運用に切り替えたという。
それでも、業務アプリの動作はおおむねスムーズだった。Adobe Photoshop(2026年版)をバックグラウンドで起動したまま、高解像度画像のダウンロード、編集、書き出しを行い、YouTubeの動画を終日再生していても、大きな支障はなかったとしている。
Adobeのクラウドベース生成AI「Firefly」も問題なく動作した。Touch IDについても、ロック解除やパスキーでのログイン時の使い勝手は良好だったという。
一方、上位モデルとの差も随所に見られた。MacBook Airでは一般的なバックライト付きキーボードがMacBook Neoにはなく、照明条件によってはキーが見づらくなると指摘している。
トラックパッドはForce Touch対応ではなく、物理的に押し込むクリック方式を採用したため、やや力が必要との評価だった。充電もUSB-Cのみで、MagSafeに慣れたユーザーには物足りなく映る可能性がある。
特に課題として挙がったのがバッテリーだ。電源接続時には大きな問題はなかったが、バッテリー駆動時は消耗が速く感じられたという。
実際、通勤列車の中で約1時間作業したところ、バッテリー残量は59%まで低下した。翌日には、バッテリー駆動のみの状態で、より多くのタブを開き、Photoshopも起動していたところ、警告表示の後に電源が落ちたとしている。
再起動には約5分間の充電が必要だった。なお、その際は画面輝度の調整や低電力モードは利用していなかったという。
総合すると、MacBook Neoはプロ向けというより、一般ユーザーを主な対象とする製品といえそうだ。日常業務には十分な性能を備えており、本格的なコンテンツ制作を行わないユーザーであれば、有力な選択肢になり得る。
もっとも、メモリが8GBの単一構成である点と、実使用時のバッテリー持続時間については、購入前に見極めたいポイントとなりそうだ。