Bitwiseの最高投資責任者(CIO)を務めるマット・ホーガン氏は、ビットコインが長期的に100万ドル(約1億5000万円)を超える可能性があるとの見方を示した。ビットコインが「デジタルゴールド」として定着し、価値保存資産市場でシェアを広げることが前提だ。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが6日(現地時間)に報じたところによると、ホーガン氏は最近のインタビューで、この見通しを「保守的なシナリオ」だと説明した。
同氏は、価値保存資産市場の規模を約40兆ドル(約6000兆円)と試算した。内訳は金が約38兆ドル(約5700兆円)、ビットコインが約1兆4000億ドル(約210兆円)としている。
現在のビットコインのシェアはこの市場の4〜5%程度で、価格水準に直せば7万ドル前後に相当するとの見方も示した。
一方で、こうした比較を足元の静的な数字だけで捉えるべきではないとも指摘した。2004年に金の現物ETFが導入された当時、価値保存資産市場は約2兆5000億ドル(約375兆円)規模だったが、その後は年平均約12.5%で成長してきたという。
この成長が2035年まで続くと仮定した場合、ビットコインが市場シェアの15%を確保するだけで100万ドルに到達し得るとした。さらに、シェアが30%まで拡大すれば、価格は200万ドル(約3億円)近くになるとのシナリオも示した。
ホーガン氏は、これは短期的な急騰を見込む話ではなく、長期リターンの観点で捉えるべきだとくぎを刺した。極端な普及拡大や異常な市場膨張を前提としなくても、「ビットコインは今後10年で20倍近いリターンをもたらす可能性がある」と述べた。
その一方で、短期での大幅上昇期待には慎重な姿勢を示し、より高い短期リターンが狙える分野として分散型金融(DeFi)プロジェクトを挙げた。
根拠として、市場構造の変化にも言及した。かつて米国にはビットコインの現物ETFが存在しなかったが、現在はこうした商品が最も成長の速いETFの一角を占めていると指摘した。
また、ハーバード基金やアブダビの政府系ファンドがビットコインのエクスポージャーを持つようになった事例を挙げ、機関投資家の参加拡大が進んでいると説明した。ビットコインの長期的なボラティリティが低下する中、プロ投資家の間では、従来1%前後だった配分比率を5%近くまで引き上げることを検討する動きも出ているという。
もっとも、リスク要因にも触れた。価値保存資産市場の成長が鈍化したり、ビットコインが十分にシェアを伸ばせなかったりした場合には、上値余地は限られる可能性があるとした。
それでも、世界的な債務の増加や通貨価値の低下への懸念が強まるほど、代替資産への需要は高まりやすいと指摘した。そうした環境下では、価値保存資産としてのビットコインの存在感が一段と高まる可能性があるとの見方を示している。