BlackRock(写真=Reve AI)

BlackRockが、Nasdaq-100指数に連動する新ETF「iShares Nasdaq-100 ETF」の上場申請書類を米SECに提出した。長年にわたりInvescoが主導してきたNasdaq-100連動ETF市場に、本格参入する構えだ。

6日(現地時間)、ブロックチェーンメディアのBeInCryptoによると、BlackRockは新ETFの仮ティッカーとして「IQQ」を提示した。ETFアナリストのエリック・バルチュナス氏は、IQQの総経費率が0.12%前後になると見込んでいる。

この水準なら、Invesco QQQ Trust(QQQ)の0.18%、Invesco Nasdaq-100 ETF(QQQM)の0.15%を下回る。バルチュナス氏は、経費率が0.10〜0.12%で設定されれば、401(k)プランやロボアドバイザーのプラットフォーム、投資顧問会社のモデルポートフォリオに組み入れられる新規資金を呼び込む余地があるとみている。

BlackRockはこれまでも、低コストと強力な販売網を前面に押し出す戦略を取ってきた。iShares Bitcoin Trust(IBIT)では同様の手法により、ビットコイン現物ETFへの資金流入を短期間で取り込んだ実績がある。

規模とエコシステムもBlackRockの強みだ。運用資産残高は14兆ドル(約2100兆円)を超え、カナダ、欧州、香港でもNasdaq-100関連商品を手がけてきた。

また、既にiSharesの商品群を利用している投資顧問会社にとっては、同じ枠組みの中でNasdaq-100連動商品を追加しやすい。運用プラットフォーム「Aladdin」も、機関投資家向け営業で優位に働く要素とみられている。

商品構造の面でも、IQQが当初から優位に立つ可能性がある。既存のQQQは、2025年12月になってようやくUIT(単位投資信託)型から一般的なオープンエンド型ETFへ移行した。

従来のUIT型については、配当再投資の過程で現金滞留が生じやすい、いわゆるキャッシュドラッグなどの非効率が指摘されてきた。一方、BlackRockは証券貸借による収益機会にも強みがあり、コストの一部を相殺できる余地があるとの見方もある。

もっとも、Invescoの既存優位はなお大きい。QQQは1日当たり数千万株が売買される高い流動性を持ち、スプレッドの狭さでも知られるETFだ。

さらに、オプション市場や先物市場で主要な原資産として利用されており、機関投資家のトレーディング戦略にも深く組み込まれている。Invescoの運用資産は、QQQが約3600億〜3700億ドル、QQQMが約700億ドルで、合計では4300億ドル超に達する。

一方で、資金の乗り換えには一定の摩擦もある。課税口座では売却時に譲渡益課税が発生する可能性があり、年金口座でも投資顧問会社による積極的なリバランス判断が必要になるためだ。

このため市場では、今回の競争は既存商品を全面的に置き換えるというより、市場全体の拡大につながるとの見方が優勢となっている。BeInCryptoは、BlackRockが今後2〜3年で200億〜500億ドルの資金を集めるシナリオを示した。

新規流入資金を取り込みつつ、手数料に敏感な長期投資マネーの一部がQQQMから移る展開が現実的だという。もっとも、現時点では目論見書の詳細や最終的な経費率は明らかになっておらず、IQQの初動はコスト水準に大きく左右されそうだ。

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