KalshiとPolymarketは、規制体制と結果判定の仕組みに大きな違いがある。

現実の出来事が起きる確率を売買する予測市場で、KalshiとPolymarketの違いが改めて注目されている。両者は基本的な仕組みこそ似ているが、規制環境、取引方式、扱う市場の範囲、結果判定の手法には大きな差がある。

米Business Insiderが4日(現地時間)付で報じたところによると、最大の違いは規制上の立ち位置だ。Kalshiは米商品先物取引委員会(CFTC)の監督下にある一方、Polymarketは主に海外法人を基盤に運営される国際的なプラットフォームで、同様の規制の枠組みには入っていない。

このため、米国の利用者はKalshiで合法的に取引できるが、Polymarketの国際版サービスは原則利用できない。VPN経由でアクセスする利用者がいるとの指摘もある。Polymarketは別途「Polymarket US」も展開しているが、現時点では招待制で、スポーツ契約のみを扱う限定的なサービスにとどまる。

取引方式と情報公開のあり方も異なる。PolymarketはPolygonブロックチェーン上で動作し、米ドル連動型ステーブルコインのUSDCで取引する。取引履歴はすべてオンチェーンで公開され、どのアドレスがいつ、どの程度取引したかを追跡できる構造だという。

これに対しKalshiは、米ドル建ての中央集権型プラットフォームとして運営されており、個々の利用者の取引履歴が外部に公開されることはない。

こうした違いは、不審な取引の見え方にも影響する。Polymarketでは、特定の案件を巡って大口のベットが入ると、市場参加者の注目を集めやすい。記事では、ニコラス・マドゥロに関連する政治イベントや地政学リスクを例に挙げている。ただし、匿名性は維持されるため、実名ベースでの追跡は難しいとされる。

一方のKalshiは、利用登録時に本人確認を求める。このため、インサイダー取引などを巡る規制上の論点については、事後的な追跡が比較的しやすいとの見方がある。

ベット対象となる事案の範囲にも差がある。Kalshiは規制上の制約から、テロや暗殺、戦争といった市場を開設できない。これに対しPolymarketは制約が相対的に少なく、より幅広いイベントを市場化しており、時に論争を呼ぶテーマも扱う。

もっとも、こうした自由度の高さは、倫理面の議論や規制リスクも伴う。実際、両社とも一部のセンシティブな市場運営を巡って批判を受けた事例があるという。

結果判定の仕組みにも構造的な違いがある。Kalshiは各契約について判定基準をあらかじめ明確に定め、取引終了後にプラットフォーム側が結果を確定する。

これに対しPolymarketは、UMAの「Optimistic Oracle」を活用する。紛争が発生した場合はトークン保有者の投票で結果が決まるため、同じ事案でも両プラットフォームで判定が食い違う可能性があるとされた。

Kalshiは規制順守や安定性、明確なルールを重視する伝統金融寄りのモデルといえる。一方、Polymarketは開放性や透明性、分散性を前面に出す暗号資産ベースのモデルだ。利用者にとっては、法的な安定性や保護を重視するのか、それとも自由度や情報の透明性を重視するのかが選択の分かれ目となる。

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