人工知能(AI)エージェントがAPIを介して24時間自律的に取引する経済圏が広がれば、XRPとXRP Ledger(XRPL)がその決済基盤の有力候補になる――。ブロックチェーン基盤のAIエージェント・インフラを手がけるT54.aiのチャンドラー・ファングCEOが、こうした見方を示した。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが4日付で報じた。ファングCEOはポッドキャストで、AIエージェントの稼働形態は既存の金融システムと相性がよくないと指摘した。
同氏によると、AIは人間のようにアプリやユーザーインターフェース(UI)を中心に動くのではなく、API同士のやり取りを通じて常時稼働する。このため、従来型の営業時間や手作業の手続きに依存した金融システムでは、自動化された取引フローに対応しづらいという。
そのうえでファングCEOは、AIエージェント経済には「マネーのインターネット」のような常時稼働型の決済インフラが必要だと強調した。
XRPLの強みとしてまず挙げたのが、極めて低い手数料だ。T54.aiはこれまでに、エージェント基盤で2000万件を超えるトランザクションを処理しており、その大半はマイクロトランザクション(小口決済)だとしている。
こうした環境では、手数料の水準が経済性を大きく左右する。ファングCEOは、XRPLのコストは米ドルで1セントにも満たない水準に抑えられるとし、大量の自動小口決済に適していると説明した。手数料がわずかに上昇するだけでも、自動化された小口取引の採算性は急速に悪化し得るとも述べた。
処理速度とスケーラビリティも重要な評価軸に挙げた。一部のブロックチェーンネットワークでは、手数料の高さやスループット不足が障害となり、この用途には向きにくい可能性があるという。
これに対しXRPLは、迅速な清算と高い効率性を重視して設計されており、AIエージェントが大量の取引をリアルタイムで実行する環境に適していると評価した。
また、Rippleが構築してきた金融ネットワークも強みとして挙げた。グローバルな決済ルートと金融機関との接続網を通じ、AIエージェントによる越境取引を支えられる可能性があるとみている。
数多くの国・地域をつなぐ決済インフラは、エージェント主導の経済圏で重要な基盤になり得るという。あわせて、XRPLエコシステムにおけるステーブルコイン統合や資金管理機能の拡充も追い風になるとした。
ファングCEOは、超低手数料、高速処理、グローバルな金融接続性が組み合わされれば、XRPLは信頼できるエージェント経済を支える中核レールになり得るとみている。AIエージェントが決済や取引、資源配分まで担う構造が広がるほど、既存金融とは異なる新たなデジタル決済インフラへの需要が高まると展望した。