米国の「Clarity Act」に盛り込まれた「総供給量20%」基準について、AIツール「Grok」は、RippleにXRPの強制売却を求める規定ではないとの見方を示した。法案が成立しても、規制対応だけを理由にXRPのエスクロー分の処分が直ちに必要になるわけではないという。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicは4日(現地時間)、Grokの分析としてこの見解を伝えた。
焦点となっているのは、20%基準の位置付けだ。Grokは、この数値を厳格な保有上限とは捉えていない。ブロックチェーンシステムが「成熟したシステム(mature system)」に当たるかを判断する際の、複数の考慮要素の一つとみている。
また、法案における「成熟」は、トークンの集中度だけで決まるものではないと指摘した。判断材料には、分散化の水準、オープンソースのインフラ、実際の有用性などが含まれるとされる。20%を超える保有は支配力を巡る議論を招く可能性があるものの、それだけで売却や焼却の義務が自動的に発生する仕組みではないとの説明だ。これは、Rippleがエスクローにある140億個超のXRPを売却せざるを得なくなるとの従来の懸念とは異なる見方となる。
Grokはあわせて、XRPの規制上の位置付けが変わる可能性にも言及した。XRPが「デジタル商品」と認められれば、監督の中心は米証券取引委員会(SEC)から商品先物取引委員会(CFTC)に移る可能性があり、保有集中度だけを理由とする規制圧力は弱まるとみている。さらに、「成熟したシステム」と認定されれば、コンプライアンス負担の軽減や二次流通ルールの明確化、DeFiやセルフカストディの保護強化にもつながる可能性があるとした。
手続き面でも、同法案は単一の数値基準だけで判断しない柔軟な枠組みと解釈されている。プロジェクト側が成熟要件を満たしていることを示し、当局が審査や異議申し立てを行う場合でも、全体状況を踏まえて総合判断するとの見方だ。必要に応じてガイドラインを調整し、分散化が進むまでの間に一定の猶予やセーフハーバーが設けられる可能性もあるとしている。
この解釈は、RippleのXRP保有量を巡る議論とも直結する。Rippleはエスクローに335億個超のXRPを保有しており、利用可能なウォレット内の50億個を含めると総計385億個に達し、総供給量の約40%に近いとされる。これまで市場では、機関投資家向けの大規模売却やエスクローの再編、トークン焼却などの対応策が取り沙汰されてきた。ただ、Grokの見方に沿えば、法案対応としてこうした措置が必須になるとは言い切れない。