ビットコイン市場では値動きの荒い展開が続いている。画像=Reve AI

ビットコイン市場で機関投資家の買いが記録的な水準に達する一方、需給全体ではなお売りが優勢であることが分かった。ビットコイン現物ETFやStrategyによる買いを上回る売却が、個人投資家や大口保有者、マイナーなどから出ているという。

CoinDeskが4日、CryptoQuantの週次レポートを引用して報じたところによると、3月末時点の30日見かけ需要(apparent demand)はマイナス6万3000BTCだった。

同期間のビットコイン現物ETFによる買いは約5万BTCで、2025年10月以降では最大だった。Strategyも月間で約4万4000BTCを積み増しており、3月に両者が吸収したビットコインは合計約9万4000BTCに達した。

それでも見かけ需要がマイナスだったということは、個人投資家や大口投資家(クジラ)、マイナー、ファンドなど他の市場参加者が、同期間に差し引き約15万7000BTCを売り越した計算になる。

レポートは、こうした需給の弱さが複数の指標で同時に確認できると指摘した。1000~1万BTCを保有する大口ウォレットは、主要な買い手から積極的な売り手へ転じたという。

CryptoQuantはこれを「記録上、最も積極的な持ち高放出局面の一つ」と表現した。1年前には、これらのウォレットは合計20万BTCを積み増していたが、足元では18万8000BTCを減らしている。約18カ月で積み増し局面から放出局面へと転じ、変化幅は約40万BTCに近づいた格好だ。

100~1000BTCを保有する中規模層は、純増基調そのものは維持している。ただ、2025年10月以降の年間純増ペースは約100万BTCから42万9000BTCへと60%超縮小した。レポートは「買いが止まったのではなく、増加ペースが急減した」とみている。

価格や投資家心理を示す指標も、需要鈍化を裏付けている。ビットコインの現物価格は6万7000~6万8000ドルで、実現価格の5万4286ドルを約21%上回る水準にある。

これは平均的な保有者がなお含み益を維持していることを示す。CoinDeskは、この構図が「市場がまだ底入れしていない可能性を示す過去のパターン」と重なると伝えた。一方、2024年末に現物価格が11万9000ドルを上回っていた局面では、実現価格に対するプレミアムは約120%あった。15カ月でその差が21%まで急速に縮小したことになる。

恐怖・強欲指数は過去1カ月、8~14の「極端な恐怖」圏にとどまった。それにもかかわらず、3月のビットコインETFには10億ドル超の純流入があった。

レポートは、この組み合わせを異例と位置付けた。機関投資家の資金流入が続いても、それが市場全体の信頼回復には波及しておらず、機関投資家だけが慎重な市場に逆行して買いを入れている可能性があると分析している。

Coinbaseプレミアム指数も、2025年10月初旬に過去最高を付けて以降、マイナス圏での推移が続く。ビットコイン価格が6万5000~7万ドル台にあっても、米国勢の買いは大きく戻っていないという。

短期的な材料としては、Morgan Stanleyが手数料14bp(0.14%)のビットコインETFで承認を取得した点や、StrategyのSTRC優先株に権利落ち前後も資金流入がみられ、ビットコイン購入資金を下支えした点が挙げられた。

ただ、レポートは後者について、「レバレッジを基盤とするビットコイン戦略を運用する単一企業」という制約があることもあわせて指摘した。

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