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Postquant Labsは、量子コンピューティングを活用したブロックチェーン向けテストネット「Quip.Network」を公開した。CoinDeskが報じた。量子コンピュータと従来型の計算資源を組み合わせて処理する仕組みで、世界の研究者約1万3000人が登録し、このうち6チームが実際に計算ジョブを提出したと発表した。

暗号資産業界では、量子コンピュータがブロックチェーンの暗号を解読し得るかどうかを巡る研究に関心が集まっている。これに対しPostquant Labsは、量子ハードウェアをブロックチェーンの性能向上に生かせるかという逆の発想から取り組みを進めている。

Quip.Networkは、量子コンピュータの特性を生かして複数の候補解を並列的に探索する仕組みを採る。可能な解を順番に一つずつ検証する従来型の計算とは異なるアプローチだ。

D-Waveの開発責任者(CDO)トレバー・ランティング氏は、参加者が量子処理装置(QPU)、中央処理装置(CPU)、グラフィックス処理装置(GPU)を通じてネットワークに貢献できるため、各計算方式の性能を比較できると説明した。

開発者や研究者は、量子デバイスやGPU、汎用CPUを使って複雑な数学問題を解くことで、QUIPトークンを受け取ることができる。QUIPは、ネットワーク上で量子・古典双方のマイナーが提供する計算資源の利用に充てられるユーティリティトークンとされる。

Postquant Labsの最高経営責任者(CEO)、コルトン・ディリオン氏は、アニーリング型量子コンピュータについて、物流や製造などの最適化問題で、従来方式より高い性能を短時間かつ低消費エネルギーで示し始めていると説明した。こうした量子分野での優位性を、ブロックチェーンネットワーク全体で活用することが同社の狙いだという。

同社が利用するD-Wave Advantage2は、Googleの論文で取り上げられた量子コンピュータとは方式が異なる。経路計画や資源配分といった最適化問題に特化したアニーリング方式のハードウェアで、ビットコインの暗号の解読に使われるShorアルゴリズムは実行できない。

Postquant Labsは初期の社内テストで、D-Wave Advantage2が特定の最適化問題において、H100 GPU 80基と480CPUコアを上回る性能を示したと明らかにした。ただ、CoinDeskは、この結果はまだ独立した検証を経ていないと伝えている。

CoinDeskによると、D-Waveは正式なパートナーでも投資家でもない。テストネット開発に関する助言と、Advantage2システムへのアクセス提供に関与がとどまっているという。

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