中国のAIスタートアップDeepSeekが、数週間以内に次世代モデル「V4」を公開する見通しだ。V4はNVIDIA製ではなく、Huawei Technologiesが設計した最新チップを採用する方向で、中国が進めてきた半導体自立の取り組みが新たな局面に入る可能性がある。The Informationが3日報じた。
The Informationによると、V4の投入を見据え、Alibaba Group、ByteDance、Tencent Holdingsなど中国の大手テック企業は、Huaweiが近く発売する新型チップを大口発注している。総数は数十万個規模に達する見込みで、同メディアは調達に詳しい関係者5人の話として伝えた。
これらの企業は、DeepSeek V4を自社クラウド経由で提供するほか、AIアプリケーションへの組み込みも視野に入れているという。需要増を背景に、4月に量産開始予定のHuawei最新チップ「Ascend 950PR」の価格は、ここ数週間で20%上昇したとされる。
DeepSeekのエンジニアはこれまで、NVIDIAのハードウェアとソフトウェアを基盤にモデルの開発と運用を進めてきた。NVIDIA環境で学習したモデルを他社製チップへ移植するには、関連コードの書き換えに加え、出力結果が想定通りかを検証するテストが必要になる。
こうした事情から、DeepSeekはここ数カ月、Huaweiおよび中国の別のチップ設計会社Cambricon Technologiesと直接連携し、移行作業を進めてきた。The Informationは関係者2人の話として報じている。
DeepSeekは当初、V4を2月に公開する予定だったが、Huawei製チップへの対応作業も日程延期の一因になったという。
DeepSeekはこのほか、用途や性能を最適化したV4の派生モデル2種類も開発している。関係者によると、これら2モデルもいずれも中国製チップ上で動作する見通しだ。