LG Energy Solutionは4月3日、車載ソフトウェアのオープンプラットフォーム「SDVerse」に、電池メーカーとして初めて参画したと発表した。あわせて、SDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)向けのバッテリーソフトウェア5製品を公開した。
SDVerseは、GM、カナダのMagna International、Wiproが主導して設立した車載ソフトウェアのB2Bプラットフォームだ。LG Energy Solutionは同プラットフォーム上で、「Battery Platform SW」「Safety Diagnostic Calibration Tool」「Onboard FRISM」「Onboard BLiS」「Onboard DASH」を展開する。
このうちBattery Platform SWは、既存のBMS技術をSDV環境向けに再設計したソフトウェア。バッテリーの劣化や寿命といった主要指標を統合的に分析する。Safety Diagnostic Calibration Toolは、独自アルゴリズムでデータを分析し、外部システムへの依存を抑えながらセキュリティ性能を高める設計とした。
残る3製品は、バッテリー状態の診断・予測に特化したアルゴリズムベースのソフトウェアだ。Onboard FRISMは機械学習を活用し、セル実験データがなくてもバッテリーの劣化状態を診断する。Onboard BLiSは物理モデルに基づき、劣化プロセスを数値的に予測する。
Onboard DASHは、ユーザーの運転・充電習慣がバッテリーの劣化速度に与える影響を定量的に分析する。リアルタイムの状態診断結果を基に、寿命管理のガイドも提供する。
LG Energy Solutionは、バッテリー管理のトータルソリューションブランド「B.around」を通じて、クラウドとAIを活用した安全診断、劣化診断、寿命予測ソリューションを提供している。常時診断サービス「B-lifecare」と、スポット型のバッテリー評価サービス「B.once」も展開する。2025年10月には、「Better.Re」ソリューションで、電池業界として初めてソフトウェア分野の「CESイノベーションアワード」を受賞したとしている。
SDVerseのCEO、Prashant Gulati氏は「SDVerseを通じて、LG Energy Solutionの先進的なバッテリー管理ソフトウェア、診断技術、SDVに最適化したバッテリー設計を紹介できることを歓迎する。バッテリー分野における深い専門性と、ソフトウェアベースの高度な知能化システムの組み合わせは、次世代EVの開発加速に貢献する」とコメントした。
LG Energy SolutionのCTO、キム・ジェヨン氏は「今回のSDVerse参画を通じて、当社が培ってきた先進的なバッテリーソフトウェアの技術力を、より多くの顧客企業に提供できると期待している」と述べた。その上で、「SDV時代に対応した技術リーダーシップを強化し、EVおよびバッテリー市場の成長をけん引していく」とした。