Homeplus Expressの店舗。写真=聯合ニュース

HomeplusのSSM「Express」の売却を巡り、買収案件が新たな局面を迎えている。買収意向書(LOI)の受付では2社が名乗りを上げ、このうちMega MGC Coffeeを展開するMGC Globalが有力候補の一角として浮上している。

業界によると、3月31日に締め切られたLOIの受付には2社が参加した。Homeplusは応募企業名や提示条件などの詳細を明らかにしていないが、追加でLOIを受け付ける余地は残しているという。

複数の候補が現れたことで、売却不調への懸念はいったん後退した。売却価格の目線は当初の1兆ウォン台から3000億ウォン台へ切り下がったとされるが、ひとまず競争構図は整ったためだ。もっとも、これまで候補として取り沙汰されてきた大手流通各社の参加が見送られたことから、案件が本格的に盛り上がっているとみるには早いとの見方も出ている。

そうした中で市場の関心を集めているのがMGC Globalだ。同社は参加の有無について「明らかにできない」としているが、否定もしていない。業界では、Mega MGC Coffee以外の流通分野へ事業領域を広げる狙いがあるとの観測が出ている。

これまで市場では、GS Retail、Lotte Shopping、Kurly、Harim Groupなどの名前が買い手候補として挙がっていたが、実際のLOI提出には至らなかったとされる。一方で、カフェフランチャイズ企業のMGC Globalが候補として浮上したことで、Expressを従来型のSSM事業としてではなく、都市部の店舗網や配送拠点網として評価する見方が強まっている。

実際、HomeplusはLOI締め切りを前に、Expressのクイックコマース拠点としての価値を積極的に訴求していた。会社側によると、Expressは全国293店舗を基盤に、過去4年間のクイックコマース売上高成長率が60%台、EBITDAマージンは7%台を記録したという。

293店舗のうち223店舗は、すでにクイックコマースの配送拠点として活用されている。店舗の90%超が首都圏や広域市など人口密集地域に位置しており、店舗網がそのまま物流拠点として機能する点が強みとみられている。

流通大手が買収に動く場合、利点と負担は明確だ。店舗運営のノウハウや商品調達力、物流システムとの親和性は魅力で、買収後にはクイックコマース対応力の強化や既存事業との統合運営を進めやすいとの見方がある。

その一方で、買収後のコスト負担は軽くない。クイックコマースでは店舗と配送・物流システムをつなぐインフラ整備が不可欠だが、Expressを取得してもIT基盤を含む物流インフラを新たに構築する必要があり、初期投資が重荷になる可能性があるためだ。

商圏の重複も障壁とされる。候補に挙がっていたGS RetailやLotte Shoppingなどは、既存のSSM店舗とExpressがともに首都圏へ集中しており、商圏が重なりやすい。業界では、こうした点がExpress買収の最大のハードルになっているとみている。

もっとも、LOIが複数提出されたことだけで売却成立を楽観するのは尚早との見方も根強い。昨年の認可前M&Aの過程でも、Harex InfotechとSnomadがLOIを提出したものの、最終入札には参加しなかった事例があったという。

業界関係者は「今回のLOI提出で一部の懸念は和らいだ」としつつ、「既存の大手流通企業は商圏重複やコスト負担を理由に慎重姿勢を示してきただけに、現時点で楽観するのは難しい」と話している。

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