Blockの共同創業者ジャック・ドーシー氏が、AIで中間管理職の機能を代替する新たな組織モデルを打ち出した。プロジェクトの進捗管理や課題の洗い出し、業務配分、重要情報の共有といった管理業務の多くをAIで担う構想で、職務も3つの役割に再編する。主要事業の判断や倫理面の意思決定は、引き続き人が担うとしている。
Cointelegraphが4月1日(現地時間)に報じたところによると、ドーシー氏は、Blockの独立社外取締役ルーロフ・ボータ氏と連名のブログで、AIは人間よりも速く組織内の調整業務を処理できるとの見方を示した。Blockは、このモデルへの移行は始まったばかりだと説明している。
両氏は、人間の管理職を中心に据えた階層型組織そのものを見直しているという。現場から管理職、経営層へと情報が上がり、その後に再び現場へ戻る従来型の流れは過去には有効だったが、現在はAIが同じ機能をより効率的に果たせると主張した。
Blockはあわせて、従業員の役割を3つに再編する構想も示した。まず「個人貢献者」は、運用システムの構築と維持を担う。「直接責任者」は、特定の課題を解決するために必要なリソースを活用する権限を持つ。「プレーヤー・コーチ」は、メンタリングや支援など一部の管理業務を担いながら、自らコードを書き、製品開発にも携わる役割だ。
一方で、主要事業に関する判断や倫理的な意思決定には、人が関与し続けるとしている。Blockは2月、AIへの転換を理由に約4000人、全従業員の約40%を削減した。3月初旬の人員削減の過程で退職した一部従業員を再雇用したケースもあった。
今回の構想は、AIを単なる生産性向上のツールではなく、組織運営そのものを組み替える手段として位置付けている点で注目される。管理機能の自動化が効率を高めるのか、それとも責任の所在や組織文化の面で新たな混乱を招くのかは、今後の運用実績が焦点となりそうだ。
AIが組織内の調整をより効率的に担えるという主張と、それを企業運営の中で安定的に定着させられるかどうかは別問題でもある。生産性、意思決定の速度、組織文化のバランスをBlockがどう取るかが、この構想の成否を左右することになる。