写真=4月2日の記者懇談会で、店舗管理向けAIソリューションを説明するキム・テフン代表

DeepingSourceは4月2日、2026年に韓国市場の開拓を本格化し、売上高170億ウォンを目指す方針を明らかにした。個人情報保護規制の厳しい日本市場で匿名化技術を強みに実績を積み上げており、現在は売上高の過半を日本が占めるという。

同日、ソウル市江南区の本社で記者懇談会を開いた。キム・テフン代表は「個人情報保護の基準が厳しい日本では、当社の匿名化技術が競争力として評価されている」と説明。「今年は韓国市場での売上構成比も引き上げ、年商170億ウォンを達成したい」と述べた。

同社は、カメラを通じてオフライン空間のデータを収集し、AIで分析・最適化する技術を主力とする。個人情報は取得初期段階で匿名化したうえで分析する仕組みだ。

海外展開では日本市場で成果を上げている。KDDIとのパートナーシップを軸に、現地の流通企業へソリューションを供給している。

KDDIとLAWSONが共同展開する次世代スマートコンビニ「Real×Tech LAWSON」1号店には、主要技術パートナーとして参画した。棚の在庫状況や来店客の行動をリアルタイムで分析し、AIエージェントに基づく店舗運営支援システムを提供している。

日本では、店舗巡回ロボットとAIソリューションを連携させるプロジェクトも進めている。ロボットが店内を巡回して品切れや値札の誤りを検知し、AIが判断して対応を指示する仕組みという。

こうした取り組みを背景に、業績拡大にも弾みをつける考えだ。キム代表は「昨年の売上高は30億ウォンだったが、今年は契約済み案件ベースで100億ウォン超を確保できる見通しだ」と語った。

導入店舗数についても、現在の数百店規模から、2026年中に1万店規模へ拡大する目標を掲げる。

同社はこの日、AIエージェントソリューションの新製品3種も公開した。

「StoreCare」は、店舗スタッフや店長向けのリアルタイム監視ツール。陳列棚の欠品、冷蔵設備の異常、テーブルの片付け必要性などをカメラで検知し、タブレットに通知する。店舗の状態は信号の色で表示する。

キム代表は「指3本ほどの大きさの装置を店舗に差し込めば、当日から運用できる」と説明した。既存のカメラ設備を再利用でき、オンプレミスとクラウドの両方に対応する。

「StoreInsight」は、店内の顧客データを収集・分析する製品だ。顧客と従業員を区別して分析し、性別や年齢層の推定、店内動線、ゾーン別の関心度、商品の手に取り行動などをリアルタイムで集計する。年齢推定は顔ではなく、服装や行動パターンに基づくとしている。

「StoreAgent」は、AIが与えられた目標に基づいて店舗最適化の実行案を提示する製品。発注量の推奨、陳列変更のシミュレーション、賞味期限や使用期限が迫った商品の処分方針などを自動生成する。顧客行動を学習したシミュレーションを通じて、陳列変更前後の売上変化も事前に予測できるという。

実証実験では、特定商品の配置変更によって販売量が2倍となり、売上は96%増加した事例があった。発注推奨機能を適用した場合、廃棄量を約90%削減できると同社は説明した。

また、DeepingSourceは先月、SK Broadband出身のクム・サンホ氏を最高ビジネス責任者(CBO)として迎えた。創業以来、初の外部Cレベル人材の採用となる。

クム・サンホCBOはSK Broadbandで26年間にわたり、B2B通信事業の戦略、営業、新規事業開発を統括してきた。クムCBOは「DeepingSourceの独自技術がグローバル市場の新たなビジネス標準になるよう貢献したい」と述べた。

キム代表は、2026年4〜6月期の四半期黒字化を目標に据える。上場準備も並行して進めており、追加投資の誘致は下半期に検討する方針だ。

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