オーストラリア議会は、暗号資産取引所とカストディ事業者に対し、豪金融サービスライセンス(AFSL)の取得を義務付ける法案を可決した。デジタル資産プラットフォームとトークン化資産のカストディ・プラットフォームを、既存の金融規制の枠組みに組み入れる。
Cointelegraphが1日付で報じたところによると、「2025年企業法改正案(デジタル資産フレームワーク)」はオーストラリア議会の上下両院を通過した。昨年11月に提出された同法案は、企業法と豪証券投資委員会法(ASIC Act)を改正し、デジタル資産関連事業者を規制対象に位置付ける内容。消費者保護、市場の健全性、規制の明確化を柱に掲げている。
法案では、取引所やカストディ・プラットフォームなどの暗号資産事業者に対し、豪証券投資委員会(ASIC)からAFSLを取得するよう求める。残る手続きは国王裁可のみで、裁可から12カ月後に施行される予定だ。事業者向けには追加の移行期間も設ける。
政府は説明メモの付属文書で、多者間計算(MPC)を通じてデジタルトークンを実質的に支配する場合の適用基準も補足した。共同管理の仕組みであっても、顧客の暗号資産を実際に保管するプラットフォームに限って法を適用し、管理を補助する技術の提供にとどまる場合は対象外とする方針を明記した。
オーストラリア連邦財務省でデジタル資産政策を担当した元副局長のジェズ・オズバルド氏はLinkedInへの投稿で、今回の法案可決を重要な節目だと評価した。政府が提出した追加資料には、MPCを通じてデジタルトークンが実質的に支配される場合の適用範囲と判断基準に関する詳細が盛り込まれていると説明した。
今回の法案可決により、オーストラリアがデジタル資産業界を既存の金融規制の枠組みに取り込む方針を一段と明確にした形だ。今後は、国王裁可後に示される詳細な施行基準や移行期間の設計が焦点となる。