ウォーレン・バフェット氏 写真=Shutterstock

Berkshire Hathawayのウォーレン・バフェット会長は、銀行システムは強固である一方、構造的な脆さも抱えているとして、金融不安が連鎖的に広がるリスクに警鐘を鳴らした。銀行と非銀行金融の結び付きが強まる中で、米連邦準備制度理事会(FRB)は金融システムの安定維持を最優先すべきだとの考えも示した。

CoinPostによると、バフェット氏は1日(米国時間)のCNBCのインタビューでこうした認識を示した。

同氏は、現在の銀行インフラについて「一面では非常に強固だが、別の面では脆弱になりうる」と指摘した。JPMorganが1日に10兆ドル(約1500兆円)規模の取引を処理している点に触れ、「それは全て無担保だ」と述べた。

大手金融機関の決済・取引処理が巨大化するほど、システム全体のリスクが非線形に増幅しかねないとの見方を示した格好だ。

銀行以外の金融部門を含む連鎖リスクにも言及した。バフェット氏は「全てが相互につながっており、一方の問題は他方に影響する」と述べ、特定市場のショックが別の金融セクターに急速に波及しうると強調した。

一方、プライベートクレジット市場の具体的なリスクをどの程度見込むべきかについては、「正確には分からない」とした上で、「だからこそ常に備える必要がある」と語った。

プライベートクレジットは、銀行を介さず投資ファンドなどが企業に直接融資する仕組みを指す。世界の運用残高は2兆ドル(約300兆円)規模に拡大している。2026年に入ってからは、ファンドの利回りがゼロ近辺、あるいはマイナスに悪化し、解約請求が契約上の上限に達したファンドも相次いだ。

貸出資産の評価が内部推計に依存しており、リスクが表面化しにくいとの指摘も出ている。

金融政策を巡っては、自身がFRB議長の立場なら利下げをどう判断するかとの問いに対し、「分からない」と述べ、慎重な姿勢を示した。FRBの2%インフレ目標については「ゼロであってほしかった」と語り、2%でも複利の影響で物価負担が膨らみうるとの認識を示した。

その上で、「FRBで最も気にするのはインフレではなく、銀行の安定性だ」と述べ、中央銀行は金融安定を重視すべきだと改めて強調した。

こうした姿勢は、Berkshire Hathawayの資産運用方針にも表れている。同社は現金と米国債を保有する一方、マネー・マーケット・ファンド(MMF)やコマーシャルペーパーは保有しない方針を維持しているという。保有する現金と米国債の合計は3500億ドル(約52兆5000億円)を超えると伝えられた。

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