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ビットコイン(BTC)市場で、下落を見込む弱気ポジションが急速に積み上がっている。レバレッジ型ショートETFのBTCエクスポージャーは過去2番目の高水準に達した。一方で出来高は細っており、市場では相場の急変に対する警戒感が強まっている。

ブロックチェーンメディアのThe Blockが4月1日に報じたところによると、リサーチ・ブローカレッジ会社のK33は最新レポートで、ビットコイン市場のショートポジションが急増していると指摘した。レバレッジ型ショートETFが保有するBTCエクスポージャーは約9012BTCとなり、ここ数日で22%増加。過去2番目の高水準を付けたという。

レポートをまとめたK33のリサーチ責任者、ベトル・ルンデ氏は「ショートエクスポージャーの急増は、ポジションが一方向に偏っていることを示す」と説明した。足元の市場については「aggressive caution(強い警戒)」の状態にあると分析。ビットコイン価格の軟調に加え、中東情勢の緊迫や量子コンピューティングを巡るリスクが投資家心理を冷やしているとした。

もっともK33は、弱気ポジションの積み上がりが行き過ぎている可能性にも言及した。根拠として挙げたのが、先物市場で注目されるファンディングレートの動向だ。ルンデ氏によると、年率換算した30日平均のファンディングレートは32日連続でマイナス圏にあり、2022年11~12月の弱気相場時の記録に迫る水準だという。

ファンディングレートがマイナスの場合、ショート需要が強く、ロング保有者が報酬を受け取る構図になる。この状態が長引けば、下落を見込むポジションが過度に積み上がっている可能性を示す。今後、ポジション解消が進む局面では、価格変動が大きくなる恐れもある。ルンデ氏は、こうした環境は市場が底打ち局面に近づいている可能性も示していると付け加えた。

短期的には季節要因も無視できない。K33は、イースター休暇の時期には伝統的な金融市場の休場と重なり、出来高とボラティリティが低下しやすい傾向があると分析した。暗号資産市場は24時間取引だが、欧州時間を中心に流動性低下の影響を受けやすいとしている。

過去データでも、ビットコインは2019年以降、毎年イースター前後7日間の出来高が通年平均を下回り、ボラティリティも平均を下回る傾向を示してきた。休暇期間中は市場参加者が減ることで、値動きが抑えられたり、価格形成が不安定になったりしやすいという。

足元では、出来高の減少とショートポジションの拡大が同時に進んでいる。流動性が薄い局面では小口の売買でも価格が大きく振れやすい。加えて、積み上がった弱気ポジションは、将来の巻き戻し局面で相場の急反転を招く可能性がある。市場では、まさに「嵐の前の静けさ」との見方が強まっている。

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