ブレント原油先物が3月に60%超上昇し、1988年以降で最大の月間上昇率を記録した。ホルムズ海峡の封鎖を受けて原油需給の逼迫懸念が強まり、WTIも大幅高となった。BeInCryptoが1日(現地時間)に報じた。
5月物のブレント原油は前日比約5%高の1バレル118.35ドルで取引を終えた。
米国の指標油種であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)も、3月に約51%上昇した。月間ベースでは2020年5月以降で最も強い上昇となった。
急騰の主因として挙げられているのが、ホルムズ海峡の封鎖だ。報道によると、イランは2月28日、米国とイスラエルによる共同空爆を受けてホルムズ海峡を閉鎖したという。
国際エネルギー機関(IEA)は今回の混乱について、世界の石油市場の歴史でも最大級の混乱と位置付けた。
影響は消費者価格にも及んでいる。米国のガソリン価格は12月以降、1ガロン当たり1.25ドル上昇し、4ドルに達した。2022年以降で最高水準とされる。
英国でもガソリン価格は1リットル当たり152.8ペンスまで上昇し、紛争開始時点に比べて約20ペンス高くなった。
市場では、封鎖の長期化が最大のリスクと受け止められている。JPモルガンのグローバル・エコノミクス責任者、ブルース・カスマン氏は、ホルムズ海峡の閉鎖がさらに1カ月続く場合、「原油価格が1バレル150ドル近辺まで上昇し、産業向けのエネルギー供給が制約を受けるシナリオに見合う」と警告した。
Bloombergは、米政府関係者やウォール街のアナリストの間で、原油価格が1バレル200ドルに達する可能性も議論され始めていると報じた。
一方、政治・軍事面の見通しは定まっていない。BeInCryptoによると、ドナルド・トランプ米大統領は、イランでの作戦を2~3週間以内に終えられるとの認識を示した。
The Wall Street Journal(WSJ)は、トランプ大統領が側近に対し、「ホルムズ海峡がほぼ閉鎖された状態でも軍事作戦を終える意思がある」と語ったと報じた。
また、アラブ首長国連邦(UAE)が、武力によって航路を再開させるため米国を支援する準備を進めているとの情報も伝えた。
原油価格が一段と上昇するのか、それとも安定に向かうのかは、ホルムズ海峡の問題がどのような形で、どの時点で解消に向かうかに左右される見通しだ。