韓国とインドネシアは1日、首脳会談に合わせてデジタル開発協力に関する了解覚書(MOU)を締結した。AIを活用した「AI基本社会」構想の推進に向け、デジタル政策や次世代通信、データ保護、人材育成の分野で協力を拡大する。インドネシアで進める高性能計算基盤(HPC)の整備でも連携を続ける。
韓国科学技術情報通信部は同日、イ・ジェミョン大統領とプラボウォ・スビアント大統領の会談を機に、両国がデジタル協力の枠組みづくりで合意したと発表した。
両首脳は、AI技術を通じて国民の基本権の実現を目指す「AI基本社会」ビジョンに共感し、その具体化に向けた「グローバルAI基本社会連帯イニシアチブ」も共同で打ち出した。韓国が推進するグローバルAI基本社会連帯の初の事例となる。
両国は、AIエコシステム分野で連携し、デジタル、保健、教育、食料安全保障、政府分野にまたがるグローバル課題への対応を進める方針だ。
韓国政府は今回のイニシアチブについて、国政課題に掲げる「AI基本社会の実現」に向けた取り組みの一環と位置付ける。科学技術情報通信部を中心に、保健福祉部、行政安全部、外交部など関係省庁が連携し、AI分野での協力を広げる計画だ。
MOUには、AIをはじめとするデジタル政策、次世代通信技術、データ・情報保護、人材育成に関する協力強化を盛り込んだ。両国は「デジタル開発協力共同委員会」を設置し、共同研究や人材・技術交流、デジタル機器の試験分野での協力を進める。
インドネシアでのHPC基盤構築でも協力を継続する。韓国は2023年に公表した「韓国・ASEANデジタル・フラッグシップ・プロジェクト」に基づき、2024年からインドネシアに国産ニューラル・プロセッシング・ユニット(NPU)を含むHPC基盤の整備と、HPC活用能力の構築に向けた政府開発援助(ODA)を支援している。
同基盤は2026年上半期中にインドネシア国内で構築される予定だ。韓国科学技術情報研究院(KISTI)の科学データ教育センターは、2028年まで活用教育を提供する。
ペ・ギョンフン副首相兼科学技術情報通信部長官は、「今回の韓国・インドネシア首脳会談を機に、科学技術・情報通信分野における協力の公式チャネルを開設し、グローバルAI基本社会連帯を共同で推進することになった」と述べた。その上で、「今回の成果を足がかりに、両国間の互恵的な協力を強化し、グローバルAIアジェンダを主体的に主導していく」と語った。