イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)は、Appleなど米国のテック・金融大手18社を「テロ企業」に指定し、中東の拠点を攻撃対象とする可能性を示した。従業員には即時退避を求め、施設周辺の民間人にも避難を呼びかけている。
米ITメディアの9to5Macによると、IRGCは3月31日、Telegramに掲載した警告文で、米国とイスラエルの軍事作戦に協力していると主張するグローバル大手テック企業の中東地域内の施設に対し、攻撃を予告した。
IRGCが公表した対象企業には、Appleのほか、Boeing、Cisco、Google、IBM、JPMorgan、Meta、Microsoft、NVIDIA、Teslaなど、米国に拠点を置く18社が含まれる。IRGCは、これら企業が中東で事業を展開している点にも言及しており、警告の対象が現地の拠点や人員に向けられていることをうかがわせる。
声明では、「これら機関の従業員は命を守るため、直ちに職場を離れよ」と要求した。さらに、「施設から半径1キロ以内に住むすべての民間人も、安全な場所に避難すべきだ」としている。
同様の警告は今回が初めてではない。CBS Newsを引用した報道によると、IRGCは今月初めにも同種の警告を出しており、その際にはドローン攻撃でAmazonの地域インフラが被害を受けた後だったという。現地で物理的な被害が発生した事例にも触れられており、今回の脅威の現実味を強める可能性がある。
一方、企業側の公式な反応は限られている。報道ではAppleに見解を求めているが、現時点で追加情報は示されていない。IRGCの主張や脅威が具体的にどのような形で実行されるのか、またどの範囲の施設やネットワークが標的となるのかは明らかになっていない。
中東で事業を展開し、サプライチェーンやデータセンター、現地パートナーネットワークを持つグローバルIT・金融企業にとって、地政学リスクが改めて浮上した格好だ。名指しされた企業群には、半導体、クラウド、プラットフォーム、金融など主要分野の企業が幅広く含まれており、現地人員の安全確保や施設セキュリティの強化、事業継続計画の再点検が焦点となる。