3月時点で、アルトコインの4割超が史上最安値(ATL)圏で推移していることが分かった。前回の弱気相場でピークだった約38%を上回っており、市場ではアルトコインの不振が一段と鮮明になっている。ブロックチェーンメディアのBeInCryptoは3月31日(現地時間)、アナリストのダークフォストの分析として、今回の市場サイクルではアルトコインが過去にない水準の下落圧力にさらされていると報じた。
ダークフォストは、地政学的緊張の高まりとマクロ環境の不安定さが、金融市場全体のリスク資産の重荷になっていると指摘した。なかでもアルトコインへの影響が大きく、今回のサイクルでは特に厳しい局面が続いているという。
構造面での問題も大きい。市場全体のトークン数は4700万を超え、このうちSolanaには2200万超、Baseには1800万超、BNB Smart Chainには400万超のトークンが存在する。トークン発行の急増で市場が過飽和となり、資金が幅広く分散しているとの見方だ。
同氏は、暗号資産の数が膨らみ続けることで流動性が薄まり、アルトコインが一段と脆弱になっていると分析する。投資需要が供給拡大のペースに追いつかなければ、多くのアルトコインでは持続的な買いが入りにくくなるためだ。
こうしたなか、従来型のアルトシーズンは起こりにくいとの見方も出ている。Bitwiseの最高投資責任者(CIO)、マット・ホーガン氏は、ビットコイン(BTC)からイーサリアム(ETH)、さらに投機性の高いトークンへと資金が移る従来のローテーションが、もはや十分に機能していないと指摘した。
同氏は「すべてのコインが一斉に上昇する相場は来ない。今後は従来とは異なるアルトシーズンになる」との見方を示した。今後のサイクルでは、相場全体の投機マネーよりも、実際の用途を持ち成果を示したプロジェクトに資金が向かいやすいという。
一方、ダークフォストは、こうした極端な低迷局面が新たな参入機会を生む可能性にも触れた。下落相場でも相対的に底堅さを維持するプロジェクトを見極められれば、投資機会になり得るとしている。
市場全体の流動性が細る一方でトークン数が急増する環境では、過去のようにアルトコイン全体がそろって上昇する展開は期待しにくい。今後のアルトコイン市場は、全面高よりも選別色の強い相場になる可能性が高い。