ホアム財団は4月1日、2026年サムスンホアム賞の受賞者6人を発表した。対象は科学、工学、医学、芸術、社会奉仕の5分野で、科学賞は物理・数学部門と化学・生命科学部門に分けて選出した。受賞者には賞状とメダルに加え、各3億ウォンの賞金を贈る。授賞式は6月1日に開く。
受賞者の選考は、ノーベル賞受賞者を含む国内外の専門家46人で構成する審査委員会と、海外の研究者45人による諮問委員会が担当した。審査期間は4カ月で、現地調査も並行して実施した。
科学賞(物理・数学)は、米カリフォルニア大学バークレー校教授のオ・ソンジン氏(37)が受賞した。ブラックホール内部の不安定性を非線形双曲型偏微分方程式によって解明し、数学と物理学にまたがる根源的な難題の解決に貢献した点が評価された。こうした研究成果を踏まえ、2026年の国際数学者会議の招待講演者にも選ばれている。
科学賞(化学・生命科学)は、米ウィスコンシン大学マディソン校教授のユン・テシク氏(51)が受賞した。遷移金属を光触媒として活用し、可視光だけで複雑な有機分子の結合反応を誘導する有機合成手法を開発した。
工学賞は、POSTECH名誉教授のキム・ボムマン氏(79)が受賞した。無線周波数電力増幅器で、高効率、高線形、高出力を同時に実現する技術を開発。6G移動通信の実現を支える中核技術として期待されている。
医学賞は、デンマーク・コペンハーゲン大学教授のエバ・ホフマン氏(51)が受賞した。ヒト卵子の減数分裂過程で生じる染色体分離エラーの仕組みを解明し、不妊や流産、ダウン症候群など染色体異常に関わる疾患の原因解明に貢献した。
芸術賞は、ソプラノ歌手のチョ・スミ氏(63)が受賞した。40年にわたり、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場やウィーン国立歌劇場など世界の主要舞台で主役を務めてきた。「チョ・スミ国際声楽コンクール」の創設や、ユネスコ平和芸術家としての活動を通じ、音楽による国際交流の促進にも取り組んできた。
社会奉仕賞は、国立ソロクト病院医療部長のオ・ドンチャン氏(58)が受賞した。歯科医として全羅南道・ソロクト島で30年以上にわたりハンセン病患者の診療に従事し、唇の再建手術など独自に開発した術式で数百人の患者を治療した。2005年以降は、フィリピンやカンボジアなど海外のハンセン病患者を対象とした医療支援も続けている。
ホアム財団は1991年の創設以来、第36回となる今年までに計188人を表彰し、賞金総額は379億ウォンに上る。