ビットコイン 写真=Shutterstock

ビットコイン(BTC)は3月31日(現地時間)、地政学リスクとマクロ環境の先行き不透明感を背景に、6万8000ドル前後でもみ合う展開となった。現物ETFへの資金流入は限定的にとどまり、市場流動性の低下も相場の不安定さを強めている。

The Block Cryptoによると、ビットコインは一時6万6000ドルを下回った後、6万8000ドル近辺で取引された。イーサリアム(ETH)も2035ドル前後で推移した。

ビットコインは直近レンジの下限圏で推移している。前日には、米国とイランを巡る発言トーンの変化を受けて反発する場面もあったが、上昇分の一部を早々に失い、市場は再びリスク回避姿勢を強めた。

機関投資家マネーの流入も力強さを欠いた。オンチェーン分析会社SoSoValueによると、3月30日のビットコイン現物ETFは6940万ドルの純流入となり、イーサリアム関連商品にも500万ドルの資金が流入した。ただ、需要の持ち直しは小幅にとどまり、相場地合いを反転させるには力不足との見方が出ている。

企業勢の売買対応もまちまちだった。ビットコイン・トレジャリー企業のNakamoto Holdingsは、2000万ドルの損失を伴う売却を公表した。マイケル・セイラー氏のStrategyは、ここ数週間続けてきた週次購入を今回は見送った。ドナルド・トランプ米大統領の一族が支援するAmerican Bitcoin(ABTC)は、株価が下落する中でも保有量を7000万BTC超に積み増した。

外部環境の不透明要因も意識されている。XS.comの事業開発総括サイモン・マサブニ氏は、原油高に加え、インフレ圧力や金融引き締め観測がリスク資産への選好を抑えているとみる。Bitget Researchのライアン・リー氏は、アジア株安と原油急騰を挙げ、地政学リスクが資本配分に与える影響が強まっていると分析した。Capital.comのカイル・ローダ氏は、トランプ政権が交渉に失敗した場合、イランのエネルギーインフラを標的とする可能性に言及した発言が市場反応を大きくした可能性を指摘した。

市場内部では、流動性低下が相場の反応を鋭くしているとの見方も出ている。Bitunixのアナリストは、ビットコインが6万6100〜6万8500ドルの狭いレンジで推移しており、方向感を示す材料よりも資金流入の有無が価格を左右していると指摘した。マーケットメイカーの後退でスプレッドが拡大し、流動性が低下したことで、経済指標や地政学関連のヘッドラインといった短期材料に相場が一段と反応しやすくなったという。

強い買い材料が見当たらない中、ビットコイン市場では外部ショックに振られやすい地合いが続いている。投資家心理の改善に向けては、地政学リスクの後退、マクロ環境の不透明感の緩和、そして機関投資家資金の流入回復が焦点になるとの見方が出ている。

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