OpenAIの動画生成AI「Sora」の停止を受け、利用者の間で代替ツール探しが進んでいる。米ITメディアのTechRadarは3月30日(現地時間)、有力な代替候補としてGoogle Geminiの「Veo 3.1」、Runway、Klingの3サービスを紹介した。
Soraの停止は、十分な事前告知がないまま実施されたとされ、利用者の混乱を招いた。既存ユーザーは、代わりとなる動画生成サービスの検討を迫られている。
動画生成AIは選択肢こそ多いものの、仕上がりには大きな差がある。SNS向けの短いクリップ制作に向くサービスもあれば、より本格的な映像制作に対応するものもあり、用途と品質を見極めて選ぶ必要がある。
Soraに近い使用感を求める場合、有力候補の1つがGoogleのVeo 3.1だ。Googleは、Soraの停止後もGeminiの動画生成機能を止める計画はないとしている。
Veo 3.1の特徴は、4K動画の生成に対応し、音声も含めて出力できる点にある。せりふや環境音、音楽をまとめて生成できるほか、複数シーンをつないだストーリー表現や参照画像の活用にも対応し、人物やキャラクターの一貫性を保ちやすいという。
一方で、無料の「Basic」プランでは動画生成機能を利用できない。月額7.99ドルの「AI Plus」と月額19.99ドルの「AI Pro」では「Veo 3.1 Fast」が使え、生成本数はそれぞれ1日2本、3本まで。上位の「AI Ultra」は月額249ドルで、Veo 3.1を1日最大5本まで利用できる。
よりプロ向けの選択肢としてはRunwayがある。Runwayは、テキストプロンプトから動画を生成するだけでなく、映像を細かく演出・調整したいユーザー向けのツールとして位置付けられている。
AI生成機能を備えた動画編集ツール群に近い性格を持つため、Soraと単純比較するのは難しい。ただ、完成度の高い映像制作を重視するユーザーには、より適した選択肢になり得る。料金はクレジット制で、登録時には無料クレジットが付与される。
もっとも、使いこなすまでにはある程度の慣れが必要になりそうだ。登録時には、機能案内を受けるかどうかを選べるとしている。
動画の長さと使いやすさのバランスを重視するなら、Klingも有力だ。最大120秒のクリップを生成でき、他サービスより長尺の動画に対応する点が特徴とされる。
動きの自然さや、画像から動画を生成する機能にも強みがある。Runwayより扱いやすいとの評価もあり、公式サイト、またはKlingを組み込んだ制作プラットフォームでアカウントを作成すれば、無料クレジットから始められる。
単一の「Sora代替」があるとは言い切れない。Soraに近い体験を重視するならVeo 3.1、出力結果を細かくコントロールしたいならRunway、その中間の選択肢としてKlingという構図だ。
代表的なサービスの1つだったSoraが抜けたことで、市場は従来より細分化が進んだとの見方もある。一方で、用途に応じた選択肢はなお十分に残されている。