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CryptoQuantの分析で、アルトコイン市場の低迷が過去の弱気相場を上回る水準に達していることが分かった。足元ではアルトコインの4割超が史上最安値(ATL)圏で推移しており、市場ではトークン数の急増に伴う流動性の希薄化が下押し要因として意識されている。

ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが30日(現地時間)に報じたところによると、CryptoQuantのアナリスト、ダークフォスト氏は、アルトコインの4割超がATL水準、またはその近辺で取引されていると分析した。これは過去の弱気相場で記録した最大約38%を上回る水準で、今回のサイクルがアルトコインにとって一段と厳しい局面にあることを示している。

銘柄間で下落率には差がある。ビットコイン(BTC)は史上最高値(ATH)からの下落率が約40%にとどまり、相対的に底堅さを保っている。一方、アルトコインは下げがきつく、XRPは約60%、Solana(SOL)は70%超下落した。Cardano(ADA)は90%超の下落となった。

とりわけ中小型アルトコインへの売り圧力は強い。一部銘柄はすでにATLを更新し、他の銘柄もその水準に迫っており、一段安のリスクを抱える。

市場では、こうした値動きは単なる価格調整にとどまらず、相場全体の需要の弱さを映しているとの見方が出ている。実際、Ethena(ENA)は直近で0.09256ドルを付け、史上最安値を更新した。VeChain(VET)も高値から98%下落し、0.006757ドルで取引されている。

Arbitrum(ARB)やSui(SUI)といった有力銘柄についても、従来のATLを割り込むリスクがあるとみられている。

背景には市場構造の変化がある。最大の要因として挙げられているのが、トークン数の爆発的な増加だ。暗号資産市場ではトークン数が4700万を超え、特定のエコシステムだけでも数千万規模のトークンが存在するとされる。

その結果、投資資金が個別プロジェクトに集中しにくくなり、市場全体で流動性の希薄化が進んだという。流動性の薄い市場では小規模な売りでも価格が大きく振れやすい。競合プロジェクトの増加で、個別アルトコインが継続的な需要を確保しにくくなっていることも、相場の重荷になっている。

もっとも、こうした極端な低迷局面が常に悲観材料だけを意味するわけではないとの指摘もある。ダークフォスト氏は、市場が大きく縮小した局面では、一部の優良プロジェクトが割安圏に入る可能性があると評価した。

ただし、その前提としてファンダメンタルズが堅調で、生存可能性の高いプロジェクトを見極める必要があると強調した。

当面の焦点は「選別と生存」となりそうだ。供給過剰と競争激化のなかで、多くのプロジェクトが淘汰される可能性が高まっており、実利用と資金流入を確保できる一部銘柄だけが生き残るとの見方が出ている。

今後数カ月は、どのプロジェクトが下げ止まり、回復に向かうかが、アルトコイン市場の方向性を左右する重要な分岐点となりそうだ。

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