Ethereumの時価総額2位維持に先行き懸念。画像=Reve AI

Ethereum(ETH)が2026年に暗号資産の時価総額2位を維持できないとの見方が、予測市場で強まっている。Cointelegraphが29日(現地時間)に報じたところによると、Polymarketでは「2026年にEthereumが時価総額2位から後退する確率」が59%を超えた。年初時点の17%から大きく上昇している。

背景にあるのは、Bitcoin(BTC)との順位争いではない。Tether(USDT)やUSD Coin(USDC)などステーブルコインの市場拡大により、Ethereumが保ってきた2位の地位が相対的に揺らいでいるとの見方だ。市場では、Ethereumの存在感低下はBitcoinへの接近ではなく、ステーブルコイン経済圏の拡大によるものだとの指摘が出ている。

過去5年の時価総額の伸びをみると、Ethereumは主要資産に比べて見劣りする。TradingViewによれば、Ethereumの時価総額はこの間に約11.75%増え、2400億ドルとなった。一方、USDTは同期間に622.50%成長し、時価総額は1840億ドルを超えた。XRPとUSDCの成長率もEthereumを上回った。

こうした差は、時価総額が拡大する仕組みの違いによるところが大きい。Ethereumはトークン価格の上昇が時価総額拡大の主な原動力となるため、2026年に入ってマクロ環境の悪化が重なるなかでは上値を追いにくかった。米国の関税問題に加え、米国・イスラエル対イラン戦争、米連邦準備制度理事会(Fed)の利下げ期待後退が重しとなり、価格の上昇ペースも鈍った。

機関投資家の需要にも陰りがみられる。Ethereumの現物ETFの運用資産残高(AUM)は、昨年10月の318億6000万ドルから今年3月には117億6000万ドルへ縮小し、減少率は約65%に達した。ここ数カ月で、機関投資家のEthereum選好が弱まっていることを示す材料といえる。

一方、Tetherは市場の不確実性が高まる局面ほど資金の逃避先として選ばれやすい。投資家が値動きの大きい資産から、安定性や流動性、実用性を備えたステーブルコインへ資金を移すほど、その成長は目立ちやすくなる。ステーブルコイン市場全体は2020年の約50億ドルから足元で3100億ドルへ拡大しており、このうちTetherが58%を占める。

価格面では、テクニカル上のリスクも意識されている。Ethereumは「ベアフラッグ」とみられるパターン内で推移しており、下値支持線を明確に割り込めば、下落圧力が一段と強まる可能性がある。この流れが続けば、6月ごろに1250ドル水準が下値の目安になるとの見方も出ている。

市場の関心は、Ethereumがどこまで上昇できるかよりも、ステーブルコイン中心の資金フローが時価総額の勢力図を塗り替えるかどうかに移りつつある。かつて盤石とみられたEthereumの時価総額2位は、トークン価格だけでなく、資金の性格や市場構造の変化によっても揺らぎ得る局面に入っている。

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