写真左から、ムン・ヒョクス LG Innotek社長、カサール・ユニス Applied Intuition CEO(写真=LG Innotek)

LG Innotekは3月30日、自動運転ソフトウェアとシミュレーションを手掛ける米Applied Intuitionと戦略的パートナーシップを締結したと発表した。両社は自動運転向けのセンシングモジュールとソフトウェアを組み合わせたソリューションを共同開発し、将来的にはドローンやロボット分野にも展開する。LG Innotekは今回の提携を足がかりに、フィジカルAI分野での事業拡大を狙う。

Applied Intuitionは、世界の上位20社の完成車メーカーのうち18社を顧客に持つという。

両社はまず、自動運転向けソリューションの高度化に向けた協業を進める。LG InnotekはApplied Intuitionのテスト車両に自社開発のセンシングモジュールを搭載し、米国、欧州、日本などで公道走行データを収集する。地域ごとの道路インフラや交通環境、気候条件を反映したデータを確保し、多様な環境下での改善余地を把握する考えだ。

収集したデータは、モジュール性能の向上に反映する。韓国でも自動運転の実証試験を進める予定だ。

また、カメラ、LiDAR、レーダーを組み合わせた複合センシングソリューションなど、開発中の技術についても実車環境で検証する。LG Innotekは、これにより開発期間の短縮につながるとみている。

Applied IntuitionもLG Innotekのセンシングモジュールを自社のテスト車両とシミュレーションツールに適用し、ソフトウェアの性能向上を図る。協業範囲は自動運転にとどめず、今後はドローンやロボット分野にも広げる方針だ。

LG Innotekは今回の協業を通じて、自社の「Virtual Sensor(仮想センサー)」をApplied Intuitionのシミュレーションツールに適用する。Virtual Sensorは、デジタルツイン技術を活用して実際のセンサー特性を仮想環境上に再現する技術だという。

同社によれば、カメラ、LiDAR、レーダーを含むセンサーフルセットをApplied Intuitionのシミュレーションツール上に実装するのは初めて。完成車メーカーはシミュレーション段階で、実走行に近いデータを取得できるとしている。

LG Innotekは、この提携を年初に打ち出した「ソリューション企業」への転換を進める一環と位置付ける。部品供給にとどまらず、ハードウェアとソフトウェアを統合したソリューションを提供することで、事業モデルの高度化を目指す。

両社は今後、センシングモジュールとソフトウェア技術を組み合わせたソリューションを前面に打ち出し、共同プロモーションも進める計画だ。

Applied Intuitionのカサール・ユニスCEOは「自動運転車の普及には、ハードウェアとソフトウェアのエコシステムがともに発展する必要がある」とコメント。「LG Innotekとの協業を通じ、完成車メーカーが自動運転車の開発段階から量産段階へ円滑に移行できるよう支援していく」と述べた。

LG Innotekのムン・ヒョクス社長は「自動運転ソフトウェア分野で世界最高水準の技術力を持つApplied Intuitionとの協業を通じて、自動運転の新たな基準となるソリューションを顧客に提供する」としたうえで、「フィジカルAI時代をリードするモビリティ・ロボットセンシング分野で、グローバルトップティアへ飛躍したい」と語った。

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