イーサリアム(ETH)が3月に2.93%上昇し、2025年8月以来となる反発に向かう可能性が出てきた。もっとも、大口保有者による売りや買い圧力の弱さが重荷となっており、相場にはなお下押し懸念が残っている。
ブロックチェーンメディアのBeInCryptoが28日(現地時間)に報じたところによると、ETHは2025年9月から2026年2月まで6カ月連続で下落し、この間に価値の50%超を失った。3月は反発の兆しを見せたものの、先行きには依然として不透明感がある。
ETHは3月前半に上昇したが、月後半は再び上値の重い展開となった。16日には2380ドルまで上昇したものの、その後は下落基調に転じ、1970ドルまで調整。足元では2020ドル前後で推移し、下落チャネルを抜け出せていない。
懸念材料としては、クジラと呼ばれる大口保有者の売りがある。48時間前まで1億2291万ETHを保有していたクジラの残高は、足元で1億2273万ETHに減少した。価格下落と重なっており、市場で売り圧力が強まっている可能性を示している。
買い圧力の強さを測る資金フロー指数(MFI)も、3月を通じて低調に推移した。買いの勢いが鈍いままであれば、下落トレンドが続く可能性がある。
市場では、1970ドルの支持線を維持できるかが当面の焦点とみられている。これを下抜ければ、1910ドル、1830ドルまで下落余地が広がる可能性があり、最悪の場合は1650ドルまで下げるシナリオも想定される。
一方で、2050ドルを回復できれば、上昇モメンタムを取り戻す可能性もあるとBeInCryptoは伝えた。
このほか足元では、ETHの流通供給が急速に減少しており、市場構造の変化を期待する見方も出ている。取引所からの純流出、ステーキングの増加、取引所保有残高の減少が同時に進み、市場で実際に売買可能な数量は縮小している。アナリストはこれを「新たな市場局面の初期シグナル」と捉えている。