画像=フィンテック各社

フィンテック業界で、ゲームやミニアプリなど参加型コンテンツの拡充競争が広がっている。各社は金融取引向けの実用アプリにとどまらず、日常的に使われるプラットフォームへの進化を目指し、アプリの滞在時間や再訪頻度の引き上げを図っている。

金融業界によると、KakaoPay、Naver Pay、Tossなど主要フィンテック企業は29日までに、アプリ内コンテンツの強化を相次いで進めている。

KakaoPayはゲームコンテンツを前面に打ち出した。先月、グローバルゲームパブリッシャーのTwo Byteと提携し、追加インストールなしですぐに起動できる「ミニゲーム」サービスを公開した。

アプリ内では、パズルやタイクーン、ディフェンスなど計9種類のゲームを楽しめる。利用者は別途会員登録することなく、KakaoPayアプリやKakaoTalk内のKakaoPayホームから直接ゲームを起動できる。

KakaoPayによる自社調査では、回答者の約70%が、ゲームのために新たなアプリをインストールすることに負担を感じる傾向が確認された。こうした流れを踏まえ、インストールなしでコンテンツを利用できる仕組みにしたという。

各種ミッションの達成に応じてポイントを付与するなど、金融サービスとの連動も強めた。ゲームを通じて、利用者が自然に金融特典に触れられるようにする狙いがある。

Naver Payは、決済行動とゲーム要素を組み合わせた「ペイペット育成」サービスで利用者の参加を促している。決済やポイント積み立て、レビュー投稿などの活動に応じてキャラクターが成長し、報酬が得られる仕組みだ。

反復的な行動を促すゲーミフィケーションを通じて再訪を促す戦略といえる。金融行動そのものをゲーム感覚で設計し、ユーザー体験の幅を広げた事例でもある。

Tossは、ミニアプリプラットフォーム「App in Toss」を通じて、外部開発者が参加するエコシステムを構築している。同社によると、ローンチから7カ月で提携ミニアプリは1000本を超え、1日平均4.8本の新規サービスが追加された。

累計利用者数は5100万人を突破した。初期の成長をけん引したのはゲーム分野で、追加インストールなしですぐ使える仕様が、開発会社と利用者の双方にとって使いやすく、急速な拡大につながったとしている。

一部の開発会社では、ミニアプリで月間売上高2億1000万ウォンを記録するなど成果も出ている。現在はゲームにとどまらず、日常生活、健康、人工知能(AI)へと領域が広がり、非ゲーム分野の比率も60%を超えた。

Tossは単なるコンテンツ提供ではなく、「参加型エコシステム」を掲げる。外部パートナーがサービスを開発・運営しやすい環境を整え、アプリ内サービスの多様化を加速させるとともに、単一アプリで多様な体験を提供する構造づくりを進めている。

こうした動きは、金融アプリの競争軸が「機能」から「体験」へ移りつつあることを示している。従来は金利や手数料、利便性が主な比較要素だったが、足元では滞在時間や訪問頻度が重要な指標として浮上している。ゲームや各種コンテンツは、その時間を伸ばす有力な手段とみられている。

業界では、この流れが今後さらに加速するとの見方が出ている。金融サービスが生活全般と結び付き、プラットフォーム間の境界が次第に薄れているためだ。

金融業界関係者は「基本的な金融機能だけでは、利用者との接点拡大に限界がある」としたうえで、「コンテンツと組み合わせ、日常の中で自然に使われる構造をつくることが中核競争力になると判断したのだろう」と話した。

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