米政府の暗号資産保有を巡り、不透明感が改めて強まっている。とりわけXRPを保有しているかどうかを巡って市場で観測が広がっているが、現時点でそれを裏付ける公式情報は確認されていない。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが3月26日(現地時間)に報じたところによると、暗号資産アナリストのスコット・メルカー氏は最近のポッドキャストで、「米政府がどの程度のXRPを保有しているのかは誰にも分からない」と述べ、情報開示の不十分さを指摘した。
同氏は、ビットコインやイーサリアムなど主要な暗号資産についても公式監査が行われておらず、正確な保有規模は把握しにくいと強調した。
市場では、米政府がデジタル資産を戦略的に保有するとの見方への期待が高まっている。ただ、実際の保有量を示す検証済みデータは限られており、投資家の判断が憶測に左右されやすい状況となっている。
XRPを巡っては、一部でRippleのエスクロー分(最大370億XRP)との関連が取り沙汰され、米政府が潜在的な買い手になり得るとのシナリオや、罰金支払いにXRPが使われた可能性などが指摘されてきた。
もっとも、これらはいずれも未確認の仮説にとどまる。米政府がXRPを保有しているとする公式発表はなく、罰金についても法定通貨で納付された可能性が高いとみられている。
一方、マーク・ユスコ氏は、政府の暗号資産保有を巡る過度な期待に懐疑的な見方を示した。同氏は、政府が保有する暗号資産の大半は意図的に購入したものではなく、犯罪捜査の過程で押収した資産だと述べ、XRPを国家備蓄に組み入れるとの見方も誇張されている可能性があると指摘した。
オンチェーンデータでも、米政府がビットコイン、イーサリアム、ステーブルコインなど複数の暗号資産を保有していることが示されている。追跡プラットフォームのArkhamによると、約32万8000BTCを含む総額230億ドル超(約3兆4500億円)のデジタル資産が確認されているが、XRPは含まれていない。
もっとも、こうした保有資産の一部は法的手続きが完了しておらず、今後変動する可能性がある。市場では、全面的な公式監査が実施されれば、米政府の暗号資産保有の実態がより明確になるとの見方が出ている。