ステーブルコインのイメージ写真=Reve AI

ドル建てステーブルコインが暗号資産市場を主導するなか、ユーロ建てステーブルコインはMiCA施行後も広がりを欠いている。暗号資産リサーチ企業Kaikoによると、ユーロ建てステーブルコインの月間現物取引高は2024年初の約2億ドル(約300億円)から、2026年は約1億ドル(約150億円)まで縮小した。

Kaikoは報告書で、MiCA(Markets in Crypto-Assets)が欧州域内で規制順守型の発行体に追い風となる制度であるにもかかわらず、ユーロ建てステーブルコインは「意味のある取引活動を生み出せていない」と指摘した。

MiCAは、欧州連合(EU)が2023年に制定した暗号資産規制で、ステーブルコインを含む暗号資産の発行体に明確なルールを定めている。こうした包括的な規制整備が進んだ後も、ユーロ建てステーブルコインの利用は伸びていない。Kaikoは、トレーダーの多くがユーロ建てではなくドル建てトークンを取引していると分析。ユーロ建てトークンについては、ドル建てトークンとの交換コストが生じる一方で、実質的な利点は乏しいとしている。

最大のステーブルコインUSDTを発行するTetherは2024年、ユーロ建てステーブルコイン「EURT」の発行を停止した。EURTは終了前からUSDTに比べて取引高が大きく見劣りしていた。かつて最大のユーロ建てステーブルコインだったEURAも、需要減少を理由にサービス終了を決めた。

Kaikoによると、ユーロ建てステーブルコインの月間総取引高は15億〜20億ドル(約2250億〜3000億円)規模にとどまる。これに対し、ドル建てステーブルコインは月間1兆ドル(約150兆円)を超えており、規模には大きな開きがある。Kaikoは、根本的な需要を欠く状況では、規制当局の承認だけで市場への浸透を促すのは難しいとの見方を示した。

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