イラン情勢を背景に原油市場の変動が急拡大し、主要ヘッジファンドで数十億ドル規模の損失が発生した。一方、ビットコインは同時期に上昇基調を保ち、伝統的な金融資産とは異なる値動きを見せた。
BeInCryptoが26日に報じたところによると、エネルギー市場のボラティリティ上昇がマクロファンドの運用成績を圧迫した。運用資産90億ドル(約1兆3500億円)のCaston Associatesのマクロファンドは、3月だけで13億ドル超(約1950億円)の損失を計上した。英国債利回りの低下や金、銅価格の上昇を見込んだポジションを取っていたが、市場は想定と逆に動いた。
他の大手ファンドも打撃を免れなかった。ダイアゴ・メジア氏率いるTaula Capitalは4.7%のマイナス、Brevan Howardのマスターファンドは2.4%のマイナス、PIMCOのCommodity Alpha Fundは17%のマイナスとなった。マルチストラテジー型のMillennium Managementは1週間で15億ドル(約2250億円)の損失を出し、Citadel、Balyasny Asset Management、Point72などの主要運用会社も振るわなかった。
こうした中、Bridgewater Associatesの「Pure Alpha」ファンドの損失は1%未満にとどまり、相対的な底堅さが目立った。ポートフォリオの分散とリスクエクスポージャーの圧縮が、変動局面で奏功したとみられる。
一方、金融市場が揺れるなかでビットコインは底堅く推移した。2月末から3月中旬にかけて約7%上昇し、S&P 500やNasdaq 100、金、銀など主要資産の騰落率を上回った。3月24日に停戦の可能性が伝わってブレント原油が急落した局面でも、ビットコインは7万ドル台を回復し、相対的な強さを示した。
資金流入も支えとなった。同時期に米国のビットコイン現物ETFには約7億ドル(約1050億円)が純流入し、BlackRockのiShares Bitcoin Trustが買いを主導した。
もっとも、市場指標には強弱が交錯している。ビットコインのファンディングレートは3月初旬からマイナス圏で推移し、恐怖・強欲指数も「極度の恐怖」圏にとどまった。さらに、米連邦準備制度理事会(Fed)は政策金利を据え置く一方、2026年のインフレ見通しを2.7%に引き上げた。これを受けてETFからは1日で1億2900万ドル(約193億円)が流出する場面もあり、相場の変動は大きかった。