政府は、低軌道衛星通信網の確保に向けた検討タスクフォース(TF)を発足した。関係省庁が共同で需要や国内技術力、費用対効果、運用策を点検し、国際協力の方向性もあわせて検討する。
科学技術情報通信部と国防部、防衛事業庁、宇宙航空庁は3月26日、ソウル市内のコリアナホテルで、関係省庁と産学研の専門家が参加する「低軌道衛星通信検討TF発足式」を開いたと発表した。
低軌道衛星通信は、地上ネットワークが届きにくい地域でも高速かつ安定した通信サービスを提供できるのが特徴だ。災害対応のほか、国防、海上、航空分野などでの活用が見込まれている。
一方で、グローバル企業や主要各国の競争が激化しており、国家安全保障や通信主権の確保という観点からも重要性が増している。
TFでは、国内で低軌道衛星通信網を確保する妥当性を中心に検討を進める。定例会議を通じて、需要、国内技術力、費用対効果、経済・非経済両面の便益、運用方策などを点検し、国際協力案も議論する。
あわせて、通信、宇宙、国防、経済分野の民間専門家で構成する助言組織を別に設け、政策面と技術面の助言機能を強化する方針だ。
科学技術情報通信部のチェ・ウヒョク情報保護ネットワーク政策室長は、「低軌道衛星通信網確保の妥当性検討は、今後の政策の方向性や技術開発戦略を定めるうえで極めて重要な課題だ」と述べた。その上で、「関係省庁や専門家と緊密に連携し、ネットワーク構築の必要性などを分析していく」と説明した。
国防部のウォン・ジョンデ次官補は、「低軌道衛星通信は、人工知能を基盤とする先端技術を国防分野で高度化していくうえで不可欠なインフラだ」と述べ、国防部として積極的に参画し、支援していく考えを示した。
防衛事業庁のチョン・ギヨン未来戦力事業本部長は、「今回のTF発足を契機に、官民軍の力を結集し、初期段階では商用網を活用しつつ、将来的な独自網構築につなげる段階的な取得戦略を高度化していく」と強調した。さらに、「国内宇宙産業のグローバルサプライチェーン参入の呼び水となるよう取り組む」と述べた。
宇宙航空庁のノ・ギョンウォン次長は、「衛星通信は通信サービスにとどまらず、素子、素材、部品まで含めて国家経済全般を押し上げる将来の中核産業だ」と指摘。「通信主権の確保とグローバルなサービス展開という目標の実現に向け、関係省庁と緊密に協力していく」と述べた。