オープンデータインスティテュート(ODI)とSAPは3月25日、企業データをAI活用に適した形へ見直すプログラム「IDEA(Interchange for Data and Enterprise AI)」を始動すると発表した。研究、独立したガバナンス体制、コミュニティ運営の3本柱でオープン標準の策定を進める。
Techzineによると、この取り組みは、企業が共通して抱えるデータ活用上の課題を踏まえたものだ。
企業データの多くは、取引記録や報告書、コンプライアンス対応を前提に、人が扱いやすい構造で設計されている。そのため、そのままではAI処理に適していないケースが多い。整備が不十分なデータを使えば、AIの出力の信頼性が損なわれるだけでなく、コンプライアンス上の問題を招く可能性もあるという。
両社の協業は、大きく3本柱で進める。第1の柱は、独立したガバナンスモデルの構築だ。ODIが過去14年にわたり、官民パートナーシップを通じて蓄積してきた知見を生かす。
第2の柱では、最高情報責任者(CIO)と最高データ責任者(CDO)を念頭に、データ基盤をAI活用に適した形へ転換する方策を研究する。対象は従来型の機械学習、生成AI、エージェントAIに加え、データメッシュ、データファブリック、データプロダクトとの組み合わせにも及ぶ。
第3の柱は、SAPの顧客企業やパートナー、政策立案者、研究者で構成するコミュニティの形成だ。このコミュニティが企業データに関するオープン標準の策定に関与し、ベストプラクティスの共有も担う。
ODIとSAPは今後、単一ベンダーの枠を超えて、多様なシステムやデータソースを接続できる企業データのオープン化に向けた枠組みについても、外部パートナーと具体化を進める方針だ。