Ripple関連ネットワークのXRP Ledger(XRPL)でステーブルコインの供給量が過去最高を更新した。一方で、BinanceにおけるXRP先物の未決済建玉(OI)は2024年以降の最低水準まで落ち込み、個人投資家の参加拡大とデリバティブ市場の鈍化が同時に進んでいる。
Cryptopolitanが23日、オンチェーン分析プラットフォームArtemisのデータを基に報じたところによると、XRPL上のステーブルコイン総供給量は2025年12月以降に100%超増加し、約5億6800万ドル(約852億円)と過去最高を記録した。同じ期間に、XRP保有量が100枚未満のウォレットアドレス数は566万件に増加し、個人投資家層の広がりも鮮明になっている。
これに対し、デリバティブ市場の勢いは鈍っている。BinanceでのXRP未決済建玉は約3億7260万ドル(約559億円)まで減少し、2024年以降の最低水準となった。過去にXRP価格が3ドルを上回っていた局面では未決済建玉が17億ドルを超えていたことを踏まえると、レバレッジをかけた投機需要は大きく縮小した格好だ。
こうした動きの背景には、中東情勢を巡る地政学リスクに伴う市場の不確実性もあるとみられる。投資家がリスク資産への積極姿勢を抑えるなか、ネットワーク上の活動が増えても、デリバティブ市場の流動性は低下している。
韓国市場では、別の動きも確認された。主要取引所のステーブルコイン残高は2025年7月以降、約55%減少した。Upbit、Bithumb、Coinone、Korbit、Gopaxの5取引所における保有残高は、約5億7500万ドル(約863億円)から約1億8800万ドル(約282億円)へ縮小した。ウォン相場が対ドルで1500ウォン台を付け、16年ぶりの安値圏となったことで、ドル高への対応としてステーブルコイン売却が進んだ可能性があるという。
一方、世界のステーブルコイン市場では構造変化も進んでいる。ERC-20ベースのステーブルコインのアクティブアドレス数は、この1年で約8万5000件から60万件へと約600%増加し、利用拡大が鮮明になった。
供給面では、USD Coin(USDC)が約45億ドル(約6750億円)増加して成長を主導したのに対し、Tetherは約20億ドル(約3000億円)減少し、対照的な動きを示した。
ステーブルコイン全体の供給量は直近1週間で小幅に増え、約3164億ドル(約47兆4600億円)となった。取引所からの純流出は続いており、資金が市場から流出しているというより、個人ウォレットなど自己保管先へ移っている可能性を示している。
市場では、XRPエコシステムがネットワーク活動と個人投資家の参加拡大を維持する一方で、レバレッジ取引や機関投資家主導の投機需要は縮小する「二層化」の局面に入りつつあるとの見方が出ている。